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1998 年度 実績報告書

天然物超分子ネオカルチノスタチン・クロモフォアの生合成に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672149
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

江戸 清人  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (40125505)

キーワードネオカルチノスタチン クロモフォア / 生合成経路 / 制癌性抗生物質 / エンジイン構造 / ネオカルチノスタチン
研究概要

(1) Neocarzinostatin(NCS)生産菌の菌体成分よりNCS-Chromophore(NCS-chr)の生合成中間体の単離精製および構造解析
NCS生産菌の凍結乾燥菌体から抽出した総脂質画分をNCS-chrの部分構造であるナフタレンカルボン酸の紫外部吸収(340nm)でモニターしながらナフタレンカルボン酸に結合した成分を単離精製している。また、他にもNCS-chrのプリカーサーと思われる化合物が得られている。現在、構造に関しては検討中。
(2) NCS-chr誘導体の生産条件の検討ならびにNCS-chr生合阻害剤のスクリーニング
NCS生産菌をNCSが十分生産する条件と生産しない条件で培養し、これらの菌体内のNCS-chrの前駆体と考えられている脂肪酸をGC-MSで検索した。NCS生産状態では通常の微生物では例外的なiso-C_<16:1>(Δ^9)が10〜20%含まれていた。また、非生産菌体内ではこの脂肪酸含量は少なく、n-C_<18:2>が大部分を占めていた。さらに、、NCS-chrの生合成は脂肪酸の生合成阻害物質セルレニンにより阻害された。また、NCS-chrのナフタレンカルボン酸誘導体はNCS非生産状態でも菌体内に多量に含まれることにより、5員環と9員環の結合した部分(NCS-chrの活性中心)にiso-C_<16:1>(Δ^9)が取り込まれる可能性が示唆された。このナフタレンカルボン酸誘導体はフリーの状態では検出されず、加水分解することにより初めて得られる。以上のことより、現在これら不飽和脂肪酸にナフタレンカルボン酸が結合し、その後にアミノ糖が結合、さらに不飽和脂肪酸が閉環し、エチレンカーボネート、エポキシ部分が合成されてNCS-Chrの生合成が完成するものと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H. Maeda, K. Edo and N. Ishida (Eds): "Neocarzinostatin the past Present and Future of an Anticancer Drug" Springer, 287 (1997)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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