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1998 年度 実績報告書

生理活性に着目した有機フッ素化合物の不斉合成手法の開発と創薬への展開

研究課題

研究課題/領域番号 09672163
研究機関東京薬科大学

研究代表者

田口 武夫  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00016180)

研究分担者 伊藤 久央  東京薬科大学, 薬学部, 助手 (70287457)
北川 理  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30214787)
キーワードグルタミン酸 / シクロプロパン / ジフルオロシクロプロパン / フルオロアクリル酸
研究概要

配座固定型グルタミン酸アナログの合成
(1) 2-(2-カルボキシシクロプロピル)グリシン(F_2CCG)の性質について
申請者らは、グルタミン酸受容体のグルタミン酸認識機構と受容体各サブタイプの生理的役割の解明さらに脳機能改善を指向した創薬への展開を目的として、フッ素置換配座固定型グルタミン酸アナログの合成と評価に関する研究を行ってきている。グルタミン酸の3,4位をジフルオロ置換シクロプロパン構造にした2-(2-カルボキシシクロプロピル)グリシン(F_2CCG)のすべての異性体を合成し神経薬理学的評価を行った結果、L-F_2CCG-I(2S,1'S,2'S-異性体)が代謝調節型グルタミン酸受容体アゴニストとして高い活性と受容体選択性を有することが明らかになった。さらに、F_2CCGの安定配座に関してフッ素置換シクロプロパンカルボン酸の計算化学的な配座解析を検討したところ、分子内水素結合に基づく配座の固定が示唆された。加えて、L-F_2CCG-Iの酸性度をNMRで測定したところ、フッ素導入による顕著な酸性度の増大が確認された。
(2) 光学活性なフッ素置換三級炭素構築法の開発と応用
光学活性なフッ素置換三級炭素構築法の開発は含フッ素生理活性物質の効率的な合成のために重要である。この課題に対して申請者らは、2-フルオロアルリル酸誘導体の不斉Diels-Alder反応を検討し、不斉補助基としてメンチル誘導体を用いることにより光学純度が極めて高いフッ素置換三級炭素の構築が可能であることを見出した。シクロペンタジエンとの付加体を用いて、ノルボナン骨格を有する配座固定型グルタミン酸アナログの合成に成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 渋谷 彰: "Preparation of Difluovc Analogs of CCGs and Their, Pharmacological Evaluations" Bioorg. Med, Chem, Lett.8・15. 1979-1984 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤久央: "Asymmetric Diels-Alder Reaction of 2-Fluoroacrylic Acid Derivatives. Part 1." Tetrahedron Asymmotry. 9・11. 1979-1987 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤久央: "Asymmetric Diels-Alder Reaction of 2-Fluoroacrylic Acid Derivatives. Part 2." Tetrahodron Asymmetry. 9・11. 1989-1994 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤久央: "Enantioselective Claisen Rearrangoment of Difluorovimyl Allyl Ethers" J, Chem. Soc., Chem, Commun.2441-2442 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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