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1997 年度 実績報告書

プロテインホスファターゼ阻害活性を有するDysidiolideの合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672165
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京薬科大学

研究代表者

山田 泰司  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (10057317)

キーワードdysidiolide / 海産セスタテルペノイド / プロテインホスファターゼ阻害 / cdc25A / 合成 / Diels-Alder反応
研究概要

Dysidiolideは、カリブ海産の海綿Dysidea etheriaから単離されたプロテインホスファターゼcdc25A阻害活性を有する海産セスタテルペノイドであり、天然からcdc25Aの阻害作用を有する物質が見出されたのはdysidiolideが初めてである。また、dysidiolideの炭素骨格は、これまでに見出されていない新規なものであり、構造化学的にも生合成的にも大変興味深いものである。以上の観点からdysidiolideの全合成を目的に本研究を行った。本年度は、まずモデル化合物を用いたdysidiolideのデカリン環部の構築法の確立を行った。
1,3-シクロヘキサジオンから合成したジエンエステルをトルエン中加熱することにより分子内Diels-Alder反応を行いデカリン環の構築を行った。次いでこれにMe_2CuLiを作用させdysidiolideのC-7位に相当するメチル基を立体選択的に導入し、次にLDAによりC-6位をリチオ化し、ホルムアルデヒドを作用させることによりヒドロキシメチル基の導入を行い、望ましいC-6,7及び11位の立体配置を有しdysidiolideのデカリン環部に相当する化合物であるアルコールの合成を達成した。以上のように分子内Diels-Alder反応を鍵反応とした方法によりdysidiolideのデカリン環部の構築法を確立することができた。さらに、リパーゼを用いる光学分割によりdysidiolideのC-15位に相当する四級不斉炭素を有し、上記デカリン環部の構築の出発物質となりうるアルコールの光学活性体の合成法を確立した。現在、本化合物よりdysidiolideの合成を検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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