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1999 年度 実績報告書

マルチ銅酵素の基質特異性に対する遺伝子工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672205
研究機関福山大学

研究代表者

廣瀬 順造  福山大学, 工学部, 教授 (70080215)

研究分担者 岩本 博行  福山大学, 工学部, 講師 (90213321)
キーワードビリルビンオキシダーゼ / マルチ銅酵素 / 銅酵素 / 銅蛋白質
研究概要

1)マルチ銅酵素(ビリルビンオキシダーゼ及びアスコルビン酸オキシダーゼ)の電子スピン共鳴装置による錯体化学的及び酵素化学的性質の解明
マルチ銅酵素の電子スピン共鳴(ESR)スペクトルは、Type1銅及びType2銅のスペクトルが重なり合い、非常に複雑なスペクトルを示す。ビリルビンオキシダーゼ(BOD(Tra))に種々の陰イオンを加えると酵素活性を阻害し、そのType2銅のESRスペクトルを変化させる。我々はこの事実から、陰イオンがType2銅に結合し、酵素活性を阻害すると報告した。しかしType2銅のESRスペクトルを、Type1銅のそれと完全に分離することが出来ない故、陰イオンの結合したType2銅のESRスペクトルを詳細に明らかにすることが出来なかった。最近、当学科にコンピューターが接続されたESR装置が設置され、種々のESRスペクトルのシュミレーションが可能となり、Type1銅とType2銅を分離して解析出来るようになった。この装置を利用し、種々の陰イオンが結合したときのType2銅、Type1銅を分離して解析したところ、種々の陰イオンは、明らかにType2銅と結合している事が判った。また、陰イオンの結合の際に、Type1銅とType2銅の間に電子イオンの不均化が起きている事が、そのESRスペクトルをType1銅とType2銅に分離して詳細に解析することにより明確にすることが出来た。
2)BOD(Tra)遺伝子の発現系の構築
昨年度は出芽酵母(Saccaromyces crevisiae)及び、分裂酵母(Saccharomyces pombe)中での発現を試みたがうまく行かなかった。今年は、種々のベクターを用いてその発現を試みたが、BOD(Tra)遺伝子の発現には成功しなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] kayoko M.Fukasawa et al.: "Aminopeptidase B is structually related to leukotriene-A4 hydrolase but is not a bifunctinal enzyme with epoxide hydrolase activity."Biochem.J.. 339. 275-282 (1999)

  • [文献書誌] Junzo Hirose et al.: "Anions binding to bilirubin oxidase from Trachyderma tsunodae K-2539"Inorganica Chimica Acta. 273. 204-212 (1998)

  • [文献書誌] Katsuhiko Fukasawa et al.: "The HELLGH motif of rat liver dipeputidyl peptidase III is involved in zinc coordination and the catalytic activity of the enzyme."Biochemistry. 38. 8299-8303 (1999)

  • [文献書誌] Junzo Hirose et al.: "Thedependence of the copper dissociation rate constants from human(serum)-and ovo-transferrin on pH and the anions."Inorganic Reation Mechanism. 1. 121-128 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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