研究概要 |
1、hsp70遺伝子上の転写開始点上流-180付近の2カ所にC-MYC複合体結合配列を同定し、MYC-A,MYC-Bと名付けた。 2、hsp70遺伝子上にDNA複製開始領域を同定し、その必須配列がMYC-A,MYC-Bであることを明らかとした。 3、hsp70遺伝子は細胞周期のG1とS期の2相性の発現を示すことを詳細に解析し、このG1特異的発現に関与する転写エンハンサーがMYC-Bであることを明らかとした。 4、MYC-B配列周辺をbaitとしたOne-hybrid systemでまずMYC-B周辺に結合するタンパク質cDNAをクローニングし、更にこれらの内、C-MYCと結合するものをTwo-hybrid systemでcDNAクローニングした。得られたcDNAはMYC-Bと重複して存在するCAAT配列結合タンパク質CBF/NF-YサブユニットCBF-Cであった。 5、C-MYCはCBFサブユニットの内、CBF-A,CBF-Cにまたがる形で直接結合することをin vitro,in vivoの系で明らかとした。 6、更に細胞周期の進行に伴い、G1期ではC-MYC/CBFは安定な複合体形成することで転写活性化し、C-MYC量が過剰になるS期では、CBF-C,CBF-Aを吸収することでCBF複合体を解離させることで転写阻害することが明らかとなった。
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