研究課題/領域番号 |
09672220
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大熊 勝治 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10119563)
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研究分担者 |
畑中 保丸 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (30111181)
太田 哲生 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (09671290)
横山 謙 金沢大学, 薬学部, 助手 (70271377)
荒井 國三 金沢大学, 薬学部, 助手 (50126562)
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キーワード | バフィロマイシン / プロトンポンプ / PC12 / アポトーシス / 突起伸展 / プロジギオシン / 細胞分化 / デストラキシン |
研究概要 |
本研究においては,bafilomycin A_1の他、主としてプロジギオシン類等の空胞系プロトンポンプ阻害剤による,増殖阻害・分化・アポトーシス誘導機構を明らかにするとともに,プロトン輸送阻害機構の解明を目指した。 その結果、(1)プロジギオシン類は、そのH^+/Cl^-共輸送(OH^-/Cl^-交換)活性によりプロトンポンプを脱共役する、新規H^+/Cl^- symporterであることを初めて明らかにすることが出来た。さらに、(2)bafiomycin A_1同様、ブロジギオシン類も神経突起伸展(NOG)を誘導することを発見した。そこで、両プロトンポンプ阻害剤によるNOG誘導作用におけるpHの関与について検討を試みた。その結果、プロジギオシン類によるNOGも、新たなRNA及び蛋白質合成を必要とし、MAPキナーゼ阻害剤やセリン・スレオニンホスファターゼ阻客剤に感受性であるが、K-252a(Cキナーゼ阻害剤)やH-89(Aキナーゼ阻客剤)には非感受性で、チロシンキナーゼ阻害剤、チロシンホスファターゼ阻害剤、カルモジュリン阻害剤、ホスフォリパーゼA_2阻害剤等で阻害される等、両情報伝達経路は酷似していることが示唆された。また、tambjamineグループのBE-18591もH^+/Cl^- symporter活性を示し、胃粘膜プロトンボンプ阻害、破骨細胞分化の阻害、免疫細胞の増殖抑制、更にはNOG誘導やアボトーシス誘導作用を示したことから、これらの多彩な生理作用はH^+/Cl^- symporter活性によることが示唆された。しかしながら、同じくH^+/Cl^- symporter活性を示すtetrapyrroleは、増殖阻害・細胞死誘導作用はあるがNOG作用は示さなかったので、pH変化はプロトンポンプ阻害剤によるNOG誘導の直接の引き金にはなっていないと結論した。
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