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1998 年度 実績報告書

炎症性サイトカインを介したNO合成細胞薬理学的及び分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672235
研究機関徳島大学

研究代表者

久山 哲廣  徳島大学, 歯学部助教授 (70130383)

研究分担者 堀尾 修平  徳島大学, 歯学部, 助手 (80145010)
キーワード血管平滑筋 / 炎症性サイトカイン / インターロイキン1 / プロティンキナーゼC / 一酸化窒素 / NF-Kβ / アンチセンス / 誘導型NO合成酵素
研究概要

報告者らは本来一酸化窒素合成酵素(NOS)が存在しない血管平滑筋において,NOSが新規に合成されることを初めて見いだし、その後の研究によりこのNOSを発現する引き金はエンドトキシン(LPS)であることが判明した。昨年度の研究においては,まずLPSによるiNOS誘導の殆どの部分が内因性インターロイキン(IL-1)の発現を介したものであることを明らかにした。従って、final mediatorとして考えられるIL-1によるiNOS誘導機構を特にprotein kinase C(PKC)の観点から検討を行った。PKCはconventional(cPKC)、novel(nPKC)、atypical(aPKC)の3種の亜群に分類されるが、まず各群を選択的に阻害する薬物を使用して、どの亜群のPKCがiNOS誘導に関与するかを検討した。その結果、iNOS遺伝子の発現にはcPKCとaPKCが重要な役割を果たしていることを初めて明らかにした。今年度においてはまずWestern blotにより,培養血管平滑筋細胞にα(cPKC),δ、ε、(以上nPKC),及びι、λ(aPKC)の5つのisozymesが存在することを明かにした。
PKCαmRNAに特異的なantisense oligonucleotideを用いてこれをknockdownさせた時、iNOS遺伝子の発現は約50%程抑制された。同遺伝子の発現は非選択的なPKC阻害薬により完全に遮断されるので,残りの50%は、nPKCのいずれかであると考えられる。一方,ゲル・シフト・アッセイ法により定量したNF-κBの活性化には影響を与えなかった。IL-1によりiNOS遺伝子はPKCα依存的かつNF-κB非依存的な経路を介して発現することが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hisayama,T.: "Interleukin 1-triggered signal trasduction mechanisms involved ingene expression of inducible nitric oxide synthase and suppresion of its messenger RNS degradation" Naunyn-Schmuiedeb.Arch.Pharmacol.358. R232 (1998)

  • [文献書誌] Horio,S.: "Ca free condition potentiates acetylcholine induced desensitzation of guinea pig ileal longitudinal muscle" Naunyn-Schmuiedeb.Arch.Pharmacol.358. R230 (1998)

  • [文献書誌] Moritoki.H.: "Inhibition by triptoquinone A of LPS and IL lbprimed induction of NO synthase in rat thoracic aorta" Life Sci. 59. PL49-PL54 (1996)

  • [文献書誌] Moritoki.H.: "Inhibition by SK&F96365 of NO mediated relaxation induced by Ca ATP inhibitors in rat thoracic aorta." Br.J.Pharmacol.117. 1548-1554 (1996)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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