研究概要 |
1. Scopolamine誘発自発的交替行動障害に対するタキキニン類の改善作用 (1) SubstanceP,neurokininAおよびsenktideの側脳室内投与は,scopolamine誘発自発的交替行動障害を有意に改善させた. (2) Substance Pによる改善作用は,naloxoneの前処置によって,ほぼ完全に抑制された. (3) Substance Pによる改善作用は,μ-オピオイド受容体拮抗薬β-funaltrexamine,δ-オピオイド受容体拮抗薬naltrindoleあるいはκ-オピオイド受容体拮抗薬nor-binaltorphimineを前処置しても影響されなかった. 2. タキキニン類によるscopolamine誘発自発的交替行動障害改善作用におけるドパミン神経系の関与 (1) ドパミンD_2受容体拮抗薬S(-)-sulpirideは,scopolamine誘発自発的交替行動障害を有意に改善させたが,ドパミンD_1受容体拮抗薬SCH23390は無効であった. (2) ドパミンD_2受容体作動薬RU24213は,substancePおよびneurokininAによるscopolamine誘発自発的交替行動障害改善作用を抑制した.しかしながら,SKF38393あるいはRU24213は,senktideによるscopolomine誘発自発的交替行動障害改善作用にほとんど影響しなかった. (3) SKF38393,RU24213,SCH23390あるいはS(-)-sulpirideは自発的交替行動にほとんど影響しなかった.
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