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1997 年度 実績報告書

日本における倫理委員会の機能と責任性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672297
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

赤林 朗  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70221710)

研究分担者 木村 利人  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80195388)
星野 一正  京都大学, 医学部, 名誉教授 (80111962)
大井 玄  東京大学, 大学院・医学系研究科, 名誉教授 (70114410)
甲斐 一郎  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30126023)
キーワード倫理委員会 / 薬剤治験 / 大学医学部 / 一般病院 / 質問紙調査 / 医系学会
研究概要

日本において倫理委員会が設置される場は、医系大学、研究所、一般病院、医学系学会、日本医師会などの財団組織、行政組織に分類されよう。本研究の目的は、各レベルの倫理委員会の役割・責任を明らかにし、日本の倫理委員会のあり方について提言を行うことである。そのため、初年度には各レベルの倫理委員会の実態調査を行なった。
1)一般病院:全国の大学病院を除く300床以上の一般病院(全数調査、N=1455),及び100〜299床、20〜99床の病院(20%を無作為抽出、それぞれN=785、N=848)、計3088病院を対象とした。回収率は44.3%であった。倫理委員会の設置数は、300床以上の病院においては181病院(24.3%)で、300床未満の病院にも少数ながら設置されていた。全体の13.2%の病院は宗教上の輸血拒否患者の治療についてのガイドラインを持っていた。個々の症例の倫理的問題に対しての助言は、全体の75.6%が「必要がある」と回答した。
2)大学については、医学部医科大学倫理委員会連絡懇談会への調査を終了した。全80校より回答が得られた。大学の倫理委員会は主に、医学的研究の倫理的側面、ガイドラインの作成、学術雑誌への審議証明書発行などを行っている。研究計画の審議は主に許可型による認可を行っているが、法的な責任は倫理委員会は特に負わないとする所が多かった。行政組織や学会などとは独自に審議・決定していく姿勢を示した大学もあった。しかし、多くの大学において、倫理委員会の運営について、人的資源の不足、経済的な援助の不足などさまざまな問題があることも明らかになった。
平成10年度は、平成9年度に得られた結果をさらに解析するとともに、医学系学会に対する調査などを施行してゆく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akabayashi,A: "Japan's parliament passes brain-death law" The Lancet. 349. 1895-1895 (1997)

  • [文献書誌] Akabayashi,A.: "Questions raised over release of side effects data in Japan" The Lancet. 350. 124-124 (1997)

  • [文献書誌] 深津 宜子ら: "日本の一般病院における倫理委員会の設置状況及び倫理的問題への対応" 生命倫理. 7 (1). 130-136 (1997)

  • [文献書誌] Voltz, et al.: "Organization and patient's perception of palliative care" Palliative Medicine. 11. 351-357 (1997)

  • [文献書誌] Akabayashi,A.: "Finally done Japan's final decision on organ transplantation" The Hastings Center Report. Sep-Oct. 47-47 (1997)

  • [文献書誌] 赤林 朗ら: "アドバンスディレクティブに関する医師の意識調査" 日本医事新報. 3842. 24-29 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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