研究課題/領域番号 |
09672301
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長谷川 利典 大阪大学, 医学部, 教授 (90144469)
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研究分担者 |
窪田 英明 大阪大学, 医学部, 助手 (30234496)
芦田 信之 大阪大学, 医学部, 助教授 (50184164)
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キーワード | 診療情報 / 患者個人データベース / プライベートヘルスデータベース |
研究概要 |
プライベートヘルスデータベース(PHDB)は生まれてから死ぬまで継続的に必要な健康・医療情報を一元的に管理しようとするものである。P,HDBの構築のスタートとして産科領域での健康・医療情報の取扱いについて、大阪大学医学部保健学科と同附属病院産婦人科との共同プロジェクトを平成9年度よりはじめた。産科診療情報のシステム構築をおこなっていくうえで、平成9年度に引き続き、外来診療の実態調査として待ち時間調査をおこなった。今年度は調査期問を40日と長期間にわたって診察・内診・検査別に詳細なデータを得、分析し、長い待ち時問を解消するための提言をおこなった。また、医療施設が替わっても個人の診療情報が継続されるためには医療施設間ネットワーク構築が必要である。現在使用されている診療情報提供としての紹介状に記載されている医療情報を、情報伝達という観点から言語解析をおこなった。PHDBは患者個人の健康と診療情報の集約で、その患者個人にのみ帰属する。したがって個人情報保護の観点から、個人の特定方法やプライバシー保護のための取扱い規約などを明確にしておく必要があり、これらについても考察を深めた。また、患者個人の関心事に医療費の支払がある。インフォームドコンセントに医療費の項目も含めることを目的として、疾病別医療費の算出を試みた。これらの研究を総合的にまとめる意味でPHDBの基本的なデータ構造についても考察を深めた。これらの成果は第18回医療情報学連合大会および平成10年度情報処理教育研究集会で報告した。また、今年度から、退院後のフォローアップとして患者と病院(特に看護部)の連絡体制を深めるための連絡帳「ケア・ノート」の作成と運用を手がけている。
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