プログラムの作成 1)在宅ケアアセスメント表(Minimum Data Set‐Home Care:MDS-HC)の入力から、在宅ケアプラン策定指針(Clinical Assesument Protocols:CAPs)の領域選定までを自動化するコンピュータプログラムを開発した。これにより、面倒な集計作業をすることなく障害性老人の総合的なケアニーズを把握でき、その後のケアプラン作成を容易にすることができる。データベースソフトには、設計と操作が簡単なカード型ベータベースソフトのファイルメーカーPro4.0(クラリス社)を用い、パーソナルコンピュータで動くプログラム(ファイルサイズは約600キロバイト)とした。 2)つぎに、「痴呆性老人の日常生活自立度判定基準(厚生省)」と、「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準(厚生省)」の自立度を規定する症状や障害を、MDS-HCの対応する評価項目に置き換え、MDS-HC項目のチェック状況から日常生活自立度を推定できるようなプログラムを組んだ。これを上記プログラムにつけ加える。さらに、厚生省の判定基準に基づいて判定した「痴呆性老人の日常生活自立度」と「障害老人の日常生活自立度」を入力するフィールドもつけ加え、両結果の対照を容易にした。 実地調査のための整備 3)調査フィールドとして、大原記念病院の老健施設「博寿苑」(川添チエミ婦長)とその関連施設を選定し、協力を要請した。これらの施設に通院(デイケア)あるいは入所している障害性老人を対象としてMDS-HCのデータベース作成を依頼した。また、上記を入力するためのコンピュータハードウェアを整えた。
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