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1997 年度 実績報告書

ドーパミン受容体の発現変異遺伝子とSCZD4の発見による精神分裂病遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09672310
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

有波 忠雄  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)

キーワード精神分裂病 / ドーパミンD2受容体 / 遺伝子 / プロモーター
研究概要

ドーパミンD2受容体の変異検索を行い、プロモーター領域に-141CIns/Del多型を発見し、この多型が細胞レベルで転写活性に影響を持っていることを示した。さらに、この多型が精神分裂病と関連していることを症例・対照研究で示した。さらに、この多型が精神分裂病患者において抗精神病薬の副作用と関連していることも見いだした。
第22染色体の中でも22q11.2領域はその欠失によるVelo-Cardio-Facial Syndrome(VCFS)において思春期以降分裂病あるいは分裂病様症状が好発することから、この領域に分裂病に関わる遺伝子が存在している可能性が推測されSCZD4と命名されている。本研究では、その遺伝子の検出を目的としては分裂病患者において欠失している領域の決定を行うために、ヘテロ接合性の消失を指標として22q11.2領域の検索を行った。4カ所の多型マーカーD22S941、D22S944、D22D311,C0MTにおいては症例・対照間で変異の頻度に差はなく、遺伝子型頻度はHardy-Weinberg平衡から期待される頻度と有意差はなかった。一方、D22S264では対照群83%に対して、患者群では70%と有意にヘテロ接合体の頻度の低いことが確認された(p=0.0002)、また、Hardy-Weinberg平衡からも有意に偏っていた。D22S264より数kbp離れた所に存在するZNF74遺伝子の変異検索により多型を検出し、遺伝子型を決定したところ、患者群ではヘテロ結合体がHardy-Weinberg平衡から期待されるより有意に少なく観察された。これらによりD22S264からZNF74遺伝子を含む領域で欠失により精神分裂病の素因となる遺伝子が存在していることを示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 有波忠雄他: "A functional polymorphism in the promoter region of the dopamine D2 receptor gene is associated with schizophrenia" Human Molecnlur Genetics. 6・4. 577-582 (1997)

  • [文献書誌] 有波忠雄他: "Methylenetetrahydrofolate reductase variant and schitophrenia/depression" American Journal of Medical Genetics. 74・5. 526-528 (1997)

  • [文献書誌] 有波忠雄他: "Systemic search for mutatins in the 14-3-3η chain gene on chromosoae 22 in schizophrenics" Psgchiatric Genetics. (in press).

  • [文献書誌] 有波忠雄他: "Systemic search for variations in the tyrosine hydroxylase gene and their associations with schizophremia,affective disorders and alcoholism" American Journal of Medical Genetics. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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