研究課題/領域番号 |
09672344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
加瀬 良一 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (20150203)
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研究分担者 |
内海 甲一 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (60291150)
桜庭 均 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (60114493)
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キーワード | ファブリー病 / リソソーム / α-ガラクトシダーゼ |
研究概要 |
Fabry病は、リソソーム酵素α-ガラクトシダーゼの遺伝的活性欠損による生体内基質(スフィンゴ糖脂質・グロボトリアオシルセラミドまたはセラミドトリヘキソシド)の蓄積症である。心筋型ともいえる・亜型Fabry病で発見されたミスセンス変異α-ガラクトシダーゼは、細胞内で過剰に分解されることにより、低いα-ガラクトシダーゼ活性を示すと考えられる。この点に注目し、α-ガラクトシダーゼ分解に対する保護作用を示す、基質アナログの検索をおこなった。in vitroスクリーニング系の作製には、バキュロウイルス・昆虫細胞系により発現・精製した、正常および亜型変異(Q279EおよびR301Q)α-ガラクトシダーゼ標品を用いた。スクリーニングで指標とする作用は、基質アナログによる酵素活性阻害、および患者由来の細胞中でのα-ガラクトシダーゼ活性上昇とした。基質アナログとしてα-ガラクトース誘導体(メチルα-D-ガラクトピラノシドおよびガラクツロン酸)、アノマーであるβ-ガラクトース誘導体(メチルβ-D-ガラクトピラノシド)、およびβ-キシロースの還元末端に疎水性の高い部分を有する(フェニルβ-D-チオキシロシド、n-ヘキシルβ-D-チオキシロシド、メチルβ-D-チオキシロシド)を選び、検討をおこなったが、これらの糖誘導体については、十分な効果は認められなかった。さらに、糖鎖レプリカ・ペプチド等、物性の異なる基質アナログの効果も検討する予定でいる。 基質アナログ全身投与のモデルとして、正常および亜型変異(R301Q)α-ガラクトシダーゼcDNAを導入したトランスジェニック・マウスの作製を試み、それらの系統を確立した。
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