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1998 年度 実績報告書

全血中における赤血球「連銭」形成能の定量化

研究課題

研究課題/領域番号 09672359
研究機関高知医科大学

研究代表者

入交 昭彦  高知医科大学, 医学部, 教授 (30025605)

研究分担者 今村 潤  高知医科大学, 医学部・付属病院, 講師 (30232614)
市ノ渡 孝子  高知医科大学, 医学部, 教務職員 (90145152)
安藤 元紀  高知医科大学, 医学部, 助手 (20222789)
RAICU Valeri  高知医科大学, 医学部, 助手 (20304678)
キーワード血液 / 赤血球沈降速度 / 連銭形成 / 誘電率 / インピーダンス / 赤血球凝集 / 病態検査法
研究概要

1. 赤血球(RBC)凝集の誘電率の理論 : 膜の存在を考慮したshell modelの誘電理論にもとづき, ‘単分散' (流動下の全血のようにRBCが個々に散在するもの)と‘連銭'あるいは‘凝集塊'形成時のRBCの誘電率の差異を明らかにした.これにより,低周波域での‘誘電率'を指標にとれば,全血中の連銭形成をモニターできるがわかった.
2. 測定系の製作とテスト:全血用の‘回転式平行板コンデンサー型セル'と‘同軸プローブ'を自作した.前者は2mlの全血を試料とし,その流動条件を連続的に変え,誘電率をshear rateの関数として記録する.後者は赤血球沈降速度(赤沈)を電気的に計測する垂直型セルに装着できる.いずれも誘電特性の時間的変化を追跡できるよう,コンピュータ制御可能なプログラムを作成した.
3. 連銭形成能の定量化:セルの回転数を変え全血の誘電率を記録した.50kHzでの誘電率は回転数の増大により段階的に低下し,最高速106rpmで2600〜2700(単分散RBCsの値)となった.最低速12rpmでは,回転停止5分後のレベル6000〜7000の1/2以下であった.このように,「赤沈亢進」/「連銭形成能」/「血液誘電率」という連鎖をたどり,一定の連銭崩壊をもたらすのに必要な「最小shear stress」が定義できたので,「血液誘電率」の臨床生理学的意義がより明確になった.セルのデザインについては,回転型以外にも同軸プローブなど,より使い勝手のよいものを開発中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Raicu,V.: "Dielectric properties of rat liver in vivo:a noninvasive approach using an open-ended coaxial probe at audio/radio freguencies" Bioelectrochemistry or Bioenergetics. 47. 325-332 (1998)

  • [文献書誌] Raicu,V: "Dielectric properties of rat liver in vivo:analysis by modeling hepatocytes in the tissue architecture" Bioelectrochemistry or Bioenergetics. 47. 333-342 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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