研究課題/領域番号 |
09672374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 (1998-2000) 山形大学 (1997) |
研究代表者 |
星野 明子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (70282209)
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研究分担者 |
成木 弘子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (30237622)
千葉 さおり 山形大学, 医学部・看護学科, 助手 (60282208)
桂 敏樹 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00194796)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | 地域組織活動 / 健康行動 / 自己成長 / ヘルスプロモーション / 住民参加 |
研究概要 |
近年、人々は質の高い人生を実現するために健康でありたいと希望し、健康についての関心はますます高まっている。政府は、長寿社会における健康づくりの施策「健康日本21」において、疾病予防と健康づくりのための具体的な目標値を示した。一方、老年人口の増加は介護負担の問題を招いており、住民たちと社会システムの巧みなネットワークを実現することで地域の健康度を高めていく必要があると考える。 本研究は、市民が参加するF市の保健推進員活動をとりあげ、保健推進員356名を対象に、活動が成員に与える影響について明らかにするために、変化とそのプロセスから保健推進員活動の機能について検討することを目的とした。検討にあたっては、健康行動の側面と心理的自己成長の側面、活動満足度について質問紙による調査を実施した。その結果以下のことが明らかになった。 健康行動の側面は、保健推進員の健康行動とそれを家族へ促すことをあらわす家族への働きかけと、地域へと広げることをあらわす地域への働きかけによって検討した。心理的自己成長の側面は、自己の存在を確認する活動体験によって、様々な行動を展開したことを自己成長と捉え、自尊感情、自己効力感、自己実現的価値観によって検討した。対象者は、活動満足度を高めることで、自尊感情、自己効力感、自己実現的価値観およびに地域への働きかけに影響を受けていた。保健推進員と非保健推進員を比較した結果、保健推進員は非保健推進員にくらべて、健康行動、家族への働きかけ、地域への働きかけが有意に高かった。 保健推進員活動は、保健推進員の健康行動をうながし、家族や地域の人々へも働きかけるといった健康行動の獲得を地域へ発展させる効果を持つことが明らかになった。これは、市民参加によって地域の健康度を高めようとするヘルスプロモーションの機能を持つ活動といえる。
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