研究概要 |
手術によって変化した身体イメージの変化を患者とその家族が受けとめている知覚の「ずれ」を明らかにする目的で、一次調査として術後通院治療を継続している術後1年以内で協力が得られ、腫瘍によって身体機能の変化した胃腫瘍手術後患者25人とその家族、ストーマ造設患者15人とその家族10人に対して半構成質問紙に基づいた面接を来院時に実施した。 面接内容は胃腫瘍術後患者と家族,ストーマ造設患者とその家族毎にKJ法により分類した。その結果、ストーマ造設患者と家族がストーマに対する知覚は「喪失にに対する本人・家族の知覚」10項目、「家族関係への影響」15項目、「生活への影響」11項目、「夫婦の関係」6項目、「仕事への影響」6項目が得られた。ストーマは家族や他人には言えないこと、わずらわしさ、ガス・便漏れに対する不安と緊張、配偶者との距離、家族のいたわりが生じた等の内容が多かった。胃腫瘍患者と家族では「生活への影響」5項目、「疾患の不安」5項目が得られ喪失に対する影響は疾患への不安に表されていた。 この結果に基づき、SD法によるイメージ調査用紙、ストレサ-を患者および家族の両側面から測定するための調査用紙、Mucubbinの家族コーピング・パターンを参考に調査用紙を作成した。調査内容を修正後調査対象をストーマ造設患者に焦点を絞り二次調査を開始した。身体イメージが著しいストーマ患者の調査は調査の協力が得にくいことも調査結果と考えた。
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