研究課題/領域番号 |
09672391
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石本 章子 大阪大学, 医学部, 教授 (20263254)
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研究分担者 |
岩切 昌宏 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (50283841)
田中 由紀子 福井県立大学, 看護短期大学部, 助教授 (70163590)
河村 葉子 大阪大学, 医学部, 助手 (30294101)
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キーワード | 災害看護マニュアル / 災害看護教育災害 / 災害看護行動 / 基幹病院 / 拠点病院 / 阪神-淡路大震災 / 福井地震 |
研究概要 |
阪神-淡路大震災の経験から厚生省は21世紀に備えた災害医療体制を構築しつつある。災害医療はチーム医療であり、その中に占める看護婦の役割はきわめて重要である。殊に災害が夜間・休日など職員数の少ない時間帯に発生すれば、看護婦が中心になって避難活動ならびに医療活動を行わなければならない。 ここ数年厚生省の指導により基幹病院、拠点病院の整備が進み、これらの病院には災害医療マニュアルの作成が義務付けられている。そこで、災害対応マニュアルの検討を行い次のような点が明らかになった。 (1) 災害発生時に看護婦には、入院患者避難の役割を期待されているが、独自の判断やリーダシップ行動への期待は少ない。 (2) 現行の防災訓練は形式的過ぎる為、災害の特異性は理解できないきらいがある。 (3) 災害発生後の精神的ケアに関する配慮がほとんどなされていない。 (4) 災害発生直後の緊迫・混乱した場面に体験のない看護婦が適応するには、体験者から多くを学ぶ必要が大きい。 以上の結果から、体験者の持つノウハウを活かした実際的なマニュアル作りのためには、阪神・淡路大震災のみならず、地震規模ではそれを上回ると言われる昭和23年の福井地震を体験した看護婦の手記や聞き書きを収集した。 これらの体験資料を元に災害看護の在り方を追求し、次年度は災害看護教育カリキュラム、災害看護マニュアル、災害看護行動、などをまとめて災害看護の構築を図りたい。
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