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1997 年度 実績報告書

老人看護教育方法の開発に関する研究-装具による疑似体験を導入した学習方法の検討-

研究課題

研究課題/領域番号 09672394
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

丸橋 佐和子  大阪大学, 医学部, 助教授 (30030018)

研究分担者 河村 葉子  大阪大学, 医学部, 助手 (30294101)
升谷 英子  大阪大学, 医学部, 助手 (70213759)
城戸 良弘  大阪大学, 医学部, 教授 (20116023)
石本 章子  大阪大学, 医学部, 教授 (20263254)
キーワード高齢者 / 老化 / 運動機能 / 装具 / 疑似体験 / 看護学生 / 教育方法
研究概要

研究方法 本学看護学専攻学生を対象として(1)高齢者の特性に関する内容を含む疑似体験実施前の質問紙調査 (2)疑似体験装具を装着し、平面歩行、階段昇降など13種類の動作の実験 (3)実施前質問紙に装具装着による実験に対する学生の反応を問う内容を含めた実施直後の質問紙調査を行い、実施前と実施後の結果を比較した。
結果 対象学生は155名であった。装具を着用して実験を行った結果、学生が最も多く反応した項目は「階段の下り」動作であり、なかでも恐怖感、転倒の危険性、杖や支えの必要性に関するものであった。次に学生の反応の高い項目は、「斜面の下り」動作であり、その他、多少の差はみられるものの、全ての項目において機能上の問題を実感していた。この実験の影響は実験後の調査結果に現れており、高齢者に対する日常生活への配慮に関して「電車やバスで高齢者に席を譲る」「高齢者に何か手助けをする」「高齢者の心身の状態に配慮した行動をする」などの項目では、実験前に比し後の方が肯定的反応が増加していた。さらに学生は、実験後「患者の気持ちを理解できる」という意識を高め、「高齢者は遠慮していると感じる」まど高齢者の心理面の理解や、「高齢者の考えや意見を聞く」姿勢の重要性に高く反応していた。
まとめ 装具装着による実験の結果、学生は大半の動作において高齢者の機能上の問題を実感し、この実験は高齢者の日常生活上の動作の援助に関する肯定的意見を高めている。さらに、この実験を通じて、高齢者の心理面の認識も高めていた。これらの結果から、装具装着による疑似体験は、高齢者の身体面のみならず、心理面への理解および援助者としての役割に対する認識を高める上で学習効果があったといえる。今後さらに分析を加えて、老人看護教育における疑似体験の効果的活用の検討を深めることが課題である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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