研究課題/領域番号 |
09672412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
麻原 きよみ 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (80240795)
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研究分担者 |
前田 樹海 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (80291574)
鈴木 真理子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (10281255)
征矢野 あや子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (20281256)
百瀬 由美子 信州大学, 医療技術短期大学部・看護学科, 助手 (20262735)
小西 恵美子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70011054)
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キーワード | 農村 / 文化 / 看護活動 / エスノグラフィー |
研究概要 |
目的:本研究は、農村文化に基づく看護活動の知識の体系化と、それに基づく効果的な看護活動の枠組み開発の第一段階として、農村で行われる看護活動の持つ意味とその特徴的な方法を抽出し、記述することを目的とした。 対象および方法:対象は、農村部に5年以上勤務する保健婦16名であり、平均年齢45.7歳、平均勤務年数17.8年であった。都道府県別では、北海道2名、栃木県1名、長野県9名、滋賀県1名、島根県3名であった。方法は、エスノグラフィックインタビューを行った。分析では、逐語録したデータを構成する言葉や文章を同じ意味内容を示すものに分類し、統合していった。 結果および考察:(1)農村の特徴を示すカテゴリとして<農村の特徴:生活・価値/規範・看護活動に対する反応>、<農村の変化と老人問題>を抽出した。(2)農村地域における看護活動を示すカテゴリとして<基盤となるのは信頼できる人間関係>、<住民の満足感を高め生活を支える>、<保健婦と地域との強い関係>、<保健婦の達成感の獲得>、<農村で看護活動することの不利>を抽出し、<地域との関係をつくる活動>を農村地域における看護活動の意味を示すものと考えた。また<地域との関係をつくる活動>の視点から、農村部に特徴的な看護活動として、<地域との関係を育てる方法>、<地域の実情に応じた活動>、<事業を行う際の戦略>、<受け入れない個人・家族に関わる際の方法>、<地域の絆をつくる活動>を明らかにした。(3)以上から、農村文化に基づく活動を考慮することの重要性、これらの知識の基礎教育への活用および農村の変化に目を向けた知識の蓄積の必要性を考察した。
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