研究課題
平成10年度は、全国の骨髄移植を行っている58施設、69病棟を対象に、平成9年1月〜3月に調査した「小児の骨髄移植の看護に関する現状調査および小児骨髄移植看護婦の看護情報に関するニーズ」について、統計ソフトSPSSを用いて分析を行い、集計結果を8月に各施設へ返却するとともに、12月に開催された第21回日本造血細胞移植単会に3題の演題として発表した。この調査の際に、各施設から、実際の情報交換を求める声が聞かれ、また、調査の分析結果からも、特に同じような施設間の情報交換のニーズが大きいことがわかった。そこで、研究者会議による検討を重ね、当初の計画では、いくつかの施設をモデルにネットワーク化の試みを行う予定であったが、これを変更し、これらの調査施設全体のネットワーク化の試みを図ることとした。そして、情報交換の手だてとしての「小児骨髄移植看護情報リスト」作成を計画した。まず、上記施設に対して、臨床現場で活用できるリスト作成の提案を行い、賛同が得られた43施設を対象に、リスト内容の再調査を行い、リストを完成させた。平成11年4月からこのリストの運用を開始する予定である。今後、このリストの各施設における実際の活用状況、運用上の問題点等について調査するとともにこのリストが患児や家族のよりよいケアに繋がっていくかという視点で検討していきたい。
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