平成10年度は、手術によりボディイメージの変化を余儀なくされた患者への具体的な看護介入の方法を検討する基礎資料を得るための調査及び文献検討を続行し、在宅におけるQOLの構成概念の解明及び質問紙の内容を充実させるために以下の調査を行った。 1. 平成9年度は、ボディイメージに変化を受ける手術を行った、退院後の患者7名に半構成質問紙による面接調査法で資料を収集したが、この7名は本年度も調査の協力が得られたため収集を続行した。併せて新たに5名の患者の協力を得て調査をしている。手術によりボディイメージの変化を余儀なくされた患者のQOL指標は、昨年度の文献検討の結果(情緒的機能、社会的機能、満足感(無力感)、あらゆる健康状態)の社会的機能の中で、特に対人関係、定期的活動の参加しているかどうかが社会への積極的な参加に対してより強く反映されていた。そのため質問紙の内容にこの点を強調した。平成11年度は継続して縦断的に資料を収集する予定である。 2. 仮の質問紙を作成し、5名の患者にプレテストをおこなった。新しい文献も参考にしながら、現在質問紙の内容を再検討している。 3. 平成11年度は、手術によりボディイメージの変化を余儀なくされた患者への面接調査を続行するとともに、質問紙の内容を充実させ、術後在宅療養を行っている患者にアンケート調査を行う予定である。
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