研究分担者 |
片桐 麻州美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (80297069)
有森 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90218975)
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
大久保 功子 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (20194102)
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90307124)
|
研究概要 |
1.医療機関におけるケアシステム変革の過程の分析:妊娠から育児期にある女性とその子どもを対象とした看護ケアシステムの変革の一部である,妊産婦クラスの変革の過程の評価(昨年より継続)。 (1)変革を支援する熟練看護職者,看護管理者を対象としたデータ収集(面接法)・分析 変革したクラスは「スタッフに妊産褥婦の生の経験に出会ってもらう場」「新人スタッフに生(状況の中で)の熟練スタッフの対応を垣間見せる場」「スタッフをクラスの参加者に育ててもらう場」という意味を成し,この場において,熟練看護職者や看護管理者は,自身が「スタッフの力量不足に対するリスクマネージメント」「様々なスタッフをそれなりに認め楽しむ」という存在としてあることが明らかになった。 (2)エンパワーメント・プロセスとしての分析 (1)ケア利用者である女性:仲間づくりを基盤とした互恵性を通しての生きぬく力の獲得,(2)ケア利用者と看護職者のあいだの親密な相互作用の生起,(3)参画型意思決定に基づいた変革を通しての看護職者の理想の実現と自己成長,が認められ,この変革過程におけるエンパワーメントの側面が明らかになった。さらに,ケアの利用者である女性,変革を企画・運営・参加した看護職者,変革を支援した熟練看護職者と病棟管理者のあいだで様々に関係性のとらえ直しが生じ,相互変容(transformation)をもたらしていると推測された。 2.研究成果の公表と共有によるネットワークづくりへの支援 外部の看護組織や看護職者間でのネットワーク構築に向けてのさらなる情報公開,ネットワークの構築方略については検討課題である(継続)。
|