研究課題/領域番号 |
09672424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
三橋 恭子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (30209811)
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研究分担者 |
片桐 麻州美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (80297069)
有森 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90218975)
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
大久保 功子 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (20194102)
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90307124)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | エンパワーメント / ケアシステム / 子育て支援 / 仲間づくり / 参画型意思決定 / パワーシフト / オルタナティブヘルスケア / 相互変容 |
研究概要 |
エンパワーメントは、人の潜在的な力を重視し、人が自ら力をつけることによって人間性の回復をめざすプロセスをあらわす。本研究は、妊娠から子育ての時期にある女性と看護者とのあいだで、互いにエンパワーメントが生ずる要因を、ケアシステムの変革の過程において明らかにすることを目的とした。研究フィールドは、妊娠から育児期にある女性とその子どもを対象とした、看護ケアシステムの変革過程にある-ケアユニットである。 1.変革過程に平行しての評価研究:妊産婦クラスを、従来の大人数制の集団指導型から、少人数・継続担当制の相互的コミュニケーションに基づくケアシステムへと段階的に移行するプロジェクトに焦点をあて、ケアの利用者である女性と、プロジェクトを実施している看護職者(助産婦、看護婦)を対象に、主として4つの評価研究を行った。結果、(1)ケア利用者である女性:仲間づくりを基盤とした互恵性を通しての生きぬく力の獲得、(2)ケア利用者と看護職者のあいだの親密な相互作用の生起、(3)参画型意思決定に基づいた変革を通しての看護職者の理想の実現と自己成長、が認められ、この変革過程におけるエンパワーメントの側面が明らかになった。さらに、ケアの利用者である女性、変革を企画・運営・参加した看護職者、変革を支援した熟練看護職者と病棟管理者のあいだで様々に関係性のとらえ直しが生じ、相互変容(transformation)をもたらしていると推測された。 2.研究成果の公表と共有によるネットワークづくりへの支援:変革主体であるフィールドの看護職者がその概要や成果を公表する機会を重視し支援を行った。本研究組織が成果を公表した際に獲得した際に獲得jした外部評価についてフィードバックを行った。外部の看護組織や看護職者間でのネットワーク構築に向けてのさらなる情報公開、ネットワークの構築方略については引き続き検討課題である。
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