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1998 年度 実績報告書

継続治療を受けている肺がん患者のセルフケア促進に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09672425
研究機関東海大学

研究代表者

雄西 智恵美  東海大学, 健康科学部, 助教授 (00134354)

研究分担者 藤村 龍子  東海大学, 健康科学部, 教授 (90070763)
中村 雅子  東海大学, 健康科学部, 助手 (40287115)
大石 ふみ子  東海大学, 健康科学部, 助手 (10276876)
江川 幸二  東海大学, 健康科学部, 助手 (90276808)
水野 道代  東海大学, 健康科学部, 講師 (70287051)
キーワードセルフケア / 肺がん患者 / 肺切除術 / がん看護
研究概要

肺がんに対する治療は、非小細胞かんでIIIA期までは外科的手術が第一選択となることが多い。しかし、術後は肺容量や肺血管床が減少することで、活動量の制限をきたしたり、がんであることによる不安や恐怖のために、心身両面から継続した健康管理が重要となる。そこで今年度は、手術療法を受ける肺がん患者を対象に、肺切除術を受けた患者のセルフケア状況とセルフケア行動に関与している要因を明らかにすることを目的に調査している。参加観察と面接法により、1)自分自身の健康に対する関心、2)健康管理に示している患者の意志決定、3)患者がとっているセルフケア行動、4)セルフケア行動に関与している要因などについて、術前から退院後半年までに2・3回インタビューを行い、質的帰納的分析方法により分析する。現在対象になっている患者は18名で、平均年齢は64±10.7才、男性9名女性9名、開胸による肺切除術8名、胸腔鏡下による肺切除術10名である。18名中1名がIIIA期で、術後放射線療法と化学療法を行っているが、他はI期あるいはII期で補助療法は行われていない。術前は、全例ががん告知を希望し、"自・分の健康の異変と向き合う"ことをしていた。全例に病名、がんの進行状況、手術による治療効果、手術リスク、術後の身体機能の変化等が伝えられ、ほとんどの患者は「手術は先生を信頼して任せるしかないけど、自分でできるところは精一杯努力しておきたい」と、呼吸練習や体力維持のための階段昇降を実施し、"専門家の治療力を受け入れる""手術に向けて体調を整える"ことをしていた。術後は術式による相違があるが、術後FVCl147±173.3ml、%VC41・7±6.6%の減少が見られ歩行時の息切れや疲労感、筋肉痛などを自覚していた。医師からの手術で変化した身体機能に関する情報と自覚症状を重ね合わせて、“手術による身体機能の変化を認識"し、ネアライザーや呼吸練習などの“処方された治療を遂行"し、階段昇降や買い物など"身体と相談しながら活動量の拡大"を図っていた。また、同じ病気体験の患者と意識的に交流し、"健康状態を監視する情報の獲得"をしていた。現在は症例を増やすと共に、退院後のセルフケア状況に関するデータ収集を進めている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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