研究分担者 |
岸田 佐智 高知女子大学家政学部, 看護学科, 助教授 (60195229)
内藤 和子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (00155631)
恵美須 文枝 東京都立医療技術短期大学, 専攻科, 教授 (40185145)
森 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (60255958)
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
|
研究概要 |
日本での出産に関わるケアの質の評価の実態を把握し、現状の問題点を明らかにするという3年間の目的に対して、本年度は妊娠出産育児期のケアの質の評価の実態を,ケアの受け手(妊産婦)と提供者(特に助産婦)の双方から把握するための質問紙の作成を行うことを計画した。そこで、質の保証モデルを用いた我々のこれまでの研究結果および文献検索から、助産婦が妊娠出産期に提供するケアの質の違いに影響している因子を探究することを目標とし、ケア構造、ケア過程、ケア結果の各要素の変数の検討を重ねた。その結果、ケア構造における環境構造要素は以下のように集約された。(1)病棟形態(産科病棟、混合病棟):母体搬送の受け入れ状況、分娩部の独立の有無、分娩件数、帝王切開率・母体搬送率、(2)看護方式、(3)ケアの継続性:助産婦にとってのケアの継続性/妊産婦にとってのケアの一貫性、(4)人員配置・勤務配置:妊婦および産婦に関わる助産婦の数、(5)助産婦の専門性:助産婦自身の認識/他の医療従事者の認識、(6)人間関係・力関係・スペシャリティ:助産婦にとっての分娩に対する主導性/妊産婦にとっての医師,助産婦,看護婦のチームワーク、(7)マネージメント:妊産婦と接する態度・表情,接遇の在り方、(8)病棟のポリシ-:婦長の考え,産婦ケアの方針などである。 なお、ケア過程およびケア結果については、出産期の要素の再検討に加えて、妊娠期の要素の検討を継続している。平成10年度は、これらの要素に関して妊産婦と助産婦双方に対する質問紙の作成後にプレテストを実施し、その修正を経て本調査を行う予定である。
|