研究課題/領域番号 |
09680011
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
山野 春子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助手 (90242338)
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研究分担者 |
小川 昭二郎 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (20013196)
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キーワード | 紫外線 / オゾン層 / 皮膚傷害 / 皮膚癌 / 癌関連遺伝子 / アポトーシス / 紫外線遮蔽加工製品 / 紫外線遮蔽効果 |
研究概要 |
近年、地球の急速な環境破壊が進み、温暖化や砂漠化、酸性雨など様々な問題が生じている。なかでも生物に有害な紫外線を吸収し、棲息に適した地球環境を保持してきたオゾン層がフロンガス等の人為的な原因で破壊されていることが明らかになり、ヒトの皮膚癌の増加をはじめ、様々な生物に傷害を引き起こすことが懸念され、深刻な問題となっている。その対策として、国際的にフロンの使用規制等が取り決められたが、日常生活における対応策として種々の紫外線遮蔽加工製品が開発されてきた。これらの遮蔽効果の測定法としては光学的測定法や被験者を使う方法ないしは実験動物を用いた方法が行われている。しかし、光学的測定法は生体に対する効果を正確に測定できるとはいいがたく、ヒトや実験動物を用いる測定法は、生体に対する効果が反映される点では優れているが、個体差の問題や人体を使う危険性、臨床施設以外の機関での測定が不可能なこと、動物愛護の機運が世界的に高まっている現状など問題点が多い。そこで、本研究は生化学的、免疫化学的、細胞生物学的手法等を導入することにより、生体に対する効果を反映でき、被験者や実験動物を使わずに遮蔽効果を測定する方法の開発を目指した。すでに酵素活性の変化を利用して紫外線遮蔽加工布の遮蔽効果の測定を行い、従来の方法では不可能であった遮蔽効果の経時的変化が測定できることを明らかにした。次いで細胞周期の制御機構や細胞死(アポトーシス)に重要な役割を持つ、p53癌抑制遺伝子産生タンパク質の働きが紫外線の影響で変化することを利用し、培養細胞を用いて紫外線遮蔽加工布の遮蔽効果の測定法の開発を試みた。特に、現在新たな問題となってきている波長域の異なる紫外線、UVBとUVAの相乗効果の問題や、皮膚の黒化に関係しているUVAの遮蔽効果の測定について検討を行っている。
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