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1997 年度 実績報告書

ハ-ブ添加油の機能特性の評価と調理・加工への利用

研究課題

研究課題/領域番号 09680017
研究種目

基盤研究(C)

研究機関静岡大学

研究代表者

福田 靖子  静岡大学, 教育学部, 教授 (40141444)

研究分担者 武田 珠美  聖カタリナ女子短期大学, 食物栄養学科, 助教授 (80149781)
キーワードハ-ブ / 抗酸化性物質 / ゴマサラダ油 / セサミノール
研究概要

油脂(脂質)の酸化は食品の品質劣化のみならず生体内においても老化や癌化、生活習慣病などの要因でもあることから、油脂の酸化を防止することが重要な課題となっている。本研究ではリグナンを含むゴマサラダ油に15種の粉末化したハ-ブ・薬草を油の5%添加し、1〜3ヶ月浸積し、脂溶性成分を溶出させた。各ハ-ブの香気成分・色素成分も油に移行しているものが多く、paprika添加油は顕著な赤色を呈していた。本年度は各油の機能性を抗酸化力を指標に評価した。自動酸化安定性では、無添加油に比べどのハ-ブ油も酸化安定性が著しく高まり、clove,oregano,fennel,cumin添加油が特に高かった。
clove中のフェノール物質、オイゲノールは油に多量移行していることがHPLCで確認されたが、トコフェロールとの相乗作用は認められず、オイゲノールとゴマ油の抗酸化物質セサミノール、トコフェロールとの相加的作用により酸化安定性が著しく高まったと推定された。フライ油として使用する場合の熱酸化安定性はfennel,allspice,oregano添加油が高いこと、ほのかなハ-ブの香気もあることから、フライ油としての利用の可能性が示唆された。又、これら抗酸化性の強い油の、HNE(脂質過酸化で生じる細胞毒性の高いアルデヒド)の生成抑制作用を特異性の高いELASA法で調べた結果、clove,thyme,allspice添加油が特に強かった。このような新しい高抗酸化性油は食品系の酸化を防止するのみならず生体モデル系においても、活性酸素由来の毒性脂質過酸化生成物を無毒化する可能性が示唆された。ハ-ブ等の抗酸化成分の化学構造と脂質過酸化生成物抑制機構については現在検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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