研究概要 |
1.成人女子64名の右側胴部石膏体を作成し,体表面の基準の181点の座標値を3次元デジタイザで計測した。右側胴部体表面の座標を鏡面写像して,左側胴部体表面の座標値を算出して,全身の3次元座標値を算出した。 2.既成の110の石膏体と合わせて合計174名のガウスの曲率,測地的曲率,平均曲率を算出した。ガウスの曲率と測地的曲率の領域別の曲面形状の特徴を主成分分析をして抽出して体型分類し,体表面の曲率を画像上に色表示および境界線の展開図形状を自動作成して,視覚的に体型の特徴が捉えられるようにした。また,曲がり具合を示す平均曲率とガウスの曲率を組み合わせて,体表面を8種類の曲面形状にわけた領域別の曲面形状の体型分類も主成分分析で行い,着衣基体としての体表曲面形状の特徴も色表示可能とした。 3.石膏体に立体裁断を行って密着衣服原型を作成した。現在,ダ-ツの角度をガウスの曲率と境界線の合計角度での測地的曲率を求める作業を進めている。基準線の長さも計測した。各ダ-ツのガウスの曲率および測地的曲率との関係から,密着衣服原型の曲率の特徴を抽出するための理論を検討している。同時に,人体を覆う衣服曲面を造型する示唆を得るため,現在,凸包による密着包衣の自動算出とオフセット面の平均曲率による密着衣服の自動算出など多方向からの検討を始めた。 4.曲率による衣服作成の示唆を得るため,体表面展開図の構成を検討した。
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