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1998 年度 実績報告書

ゴマリグナンによる生体内トコフェロール濃度上昇の機構解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680043
研究機関椙山女学園大学

研究代表者

山下 かなへ  椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (40080113)

研究分担者 池田 彩子  椙山女学園大学, 生活科学部, 助手 (80308808)
大澤 俊彦  名古屋大学, 農学部, 教授 (00115536)
キーワードゴマ / セサミン / セサミノール / α-トコフェロール / γ-トコフェロール / α-トコフェロール輸送タンパク質 / ラット
研究概要

ゴマまたはゴマリグナンによる生体内トコフェロール濃度上昇の機構解明に関する研究として次の3つの実験をおこなった。
1. ゴマまたはゴマリグナンを含む飼料でラットを飼育し、肝臓よりα-トコフェロール輸送蛋白質(αTTP)を分離し、SDS電気泳動したものをαTTPの免疫抗体(東大新井助教授より供与)で染色し、αTTPが増加しているかどうかを調べたところ、αTTP量に差はなかった。
2. 0.5%のDHA含有飼料にセサミンまたはセサミノールを0.2%添加し、血漿、肝臓及び脳を分離し、過酸化脂質、トコフェロール濃度および脂肪酸組成を調べた。高DHA食で、血漿、肝臓、脳の過酸化脂質は上昇し、血漿、肝臓ではα-トコフェロール量が有意に減少した。しかし、脳では過酸化脂質が上昇したのにα-トコフェロールの減少は見られなかった。一方、コントロール食、DHA添加食にセサミンまたはセサミノールを添加すると血漿、肝臓、脳すべてにおいて過酸化脂質は減少し、α-トコフェロールは上昇した。その効果はセサミンとセサミノールでほぼ同じであったが、ややセサミノールの方が効果は大きかった。
3. γ-トコフェロールしか含まないゴマ摂取の脳トコフェロール濃度に及ぼす影響を、ビタミンE源としてγ-トコフェロールとゴマで比較したところ、γ-トコフェロールのみ摂取では脳中にγ-トコフェロールはほとんど検出されなかったが、ゴマとしてγ-トコフェロールを摂取すると高濃度のγ-トコフェロールが検出された。また、α-トコフェロールといっしょにゴマを摂取すると脳のα-トコフェロール量は有意に上昇した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 加賀谷みえ子: "アルコール性脂肪肝に及ぼすゴマリグナン物質の予防効果" 日本家政学会誌. 50 印刷中. (1999)

  • [文献書誌] 山下かなへ: "血漿・肝臓トコフェロール濃度と肝汁トコフェロール濃度" ビタミンE研究の進歩VIII. 35-39 (1998)

  • [文献書誌] 飯塚佳恵: "α-トコフェロールを含むトコフェロール・トコトリエノール同族体混合物に対するゴマリグナン物質のビタミンE活性増強効果" 日本家政学会誌. 48・7. 575-581 (1997)

  • [文献書誌] 飯塚佳恵: "トコフェロール同族体混合物に対するゴマリグナン物質の活性増強効果" ビタミンE研究の進歩VII. 63-69 (1997)

  • [文献書誌] 飯塚佳恵: "ゴマリグナン物質のラット生体内α-トコフェロール濃度増強効果に対するリグナンの種類およびトコフェロール濃度の影響" 日本栄養・食糧学会誌. 49. 149-155 (1996)

  • [文献書誌] K.Yamashita: "Sesame Seed and Its Lignens Produce Marked Enhancement of Vitamin E Activity in Rats Fed a Low α-Tocopherol Diet" Lipids. 30. 1019-1028 (1995)

  • [文献書誌] 山下かなへ: "ゴマその科学と機能性" 日本ゴマ科学会並木満夫編 丸善プラットネット, 268 (1998)

  • [文献書誌] K.Yamashita: "Natural Antioxidants and Food Quality in Atherosclerosis and Cancer Prevention" The Royal Society of Chemistry, 449 (1996)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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