便利さや快適さを追求してきた現代人は、数多くの家電製品に取り囲まれて生活している。これらの電気機器からは多量の電磁波が漏洩している。ワープロやパソコンのVDT作業中にも多量の電磁波に暴露されている。また2000万台までに普及した携帯電話からは、電磁波のシャワーを浴びている。 現在の電磁波問題でクローズアップされているのは、周波数50〜60Hz(ヘルツ)の超低周波と300MHz(メガヘルツ)〜30GHz(ギガヘルツ)の極超低周波(マイクロ波)の2種類である。ここでは、超低周波と極超低周波の電磁波を取り上げて調査研究をした。 電磁波には、電場と磁場があるがヒトの身体に悪影響を及ぼすのは磁場である。これまでの世界中の電磁波の研究と歴史をひもどき、電磁波がヒトの身体に及ぼした影響を調査した。それによると1780年に人類が初めて電流=動電気の発見をしてから今日にいたるまで電磁波がヒトに与えてきた影響の歴史と電磁波の概念や電磁波により疾患がみられる。電磁波については、分子レベルや細胞レベルや動物固体レベルの研究があるが実験のサンプル数が少ないので電磁波の生物作用や生体影響からくる障害については、まだ明らかにされていない。またVDT作業における電磁波の被爆を疫学的な調査結果からみて検討した。さらに、携帯電話による身体への影響について検討し考察を加えた。電磁波によるリスクは、まだ、一般には知られていない。しかし、研究から妊娠中の女性が多量の電磁場を浴びると流産をしたり異常児を出産することがわかってきた。そしてVDT作業者には、白内障や白血病や癌に羅患する確率が高いことがわかってきた。人々が電磁波が危険であることを理解して防御するように気をつけたいものである。
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