研究概要 |
今年度は、1、情報・史料・文献の収集と整理、2,収集した史料の分析と文献の検討を中心に研究を進めた。 1、情報・史料・文献の収集と整理 9月から2月までの6ヶ月弱の間、イギリスヘ海外研修に出していただき、ブリティッシュ・ライブラリー、マンチェスター大学、グラスゴー大学、インペリアル・カレッジなどの個別大学のアーカイブ、技術者団体のアーカイブなどで史料、文献の収集にあたった。また、8月と3月には、国立民族学博物館所蔵の英国議会資料を利用し、研究課題に関係する資料の収集を行った。 2、収集した史料の分析と文献の検討 以前に収集した史料のうち、the Institution of Civil Engineersの会員資格審査資料を使った、19世紀末から20世紀初頭にかけての約10年間隔での技術者の教育・訓練歴の分析を進め、今年度は1895-96年分の分析を論文にまとめた。これについては、引き続き年次計画でさらに3本の論文にまとめる予定である。 イギリスで収集した個別大学の数量的データ等についても整理を進めており、来年度には「イギリス技術者養成史研究の基礎的データ」としてまとめる予定である。 1910年代、20年代の企業内の技術者養成システムの実態調査の史料も入手し、検討を進めている。 技術者・科学者教育のいわば基礎教育にあたる、中等教育機関での科学教育の19世紀中葉の実態と19世紀未の急速な発展についての史料やデータについても入手したので、今後分析を行う予定である。
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