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1997 年度 実績報告書

健康づくりのための高齢者における新しい運動処方のあり方に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680119
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋市立大学

研究代表者

竹島 伸生  名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (00137126)

研究分担者 山本 高司  中京大学, 体育学部, 教授 (20072655)
早野 順一郎  名古屋市立大学, 医学部, 講師 (90173054)
高石 鉄雄  名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (50216610)
キーワード高齢者 / 水中運動 / 全身持久性 / 筋力
研究概要

健康づくりのための高齢者における新しい運動処方のあり方について検討するために、平成9年度の研究では、水中運動をとりあげ、筋力づくりと有酸素運動から構成された新しい運動様式(well-rounded exercise)としての有効性について検討した。運動は週3日、1回70分間とし、12週間実施した。内容は、準備運動15分、歩行とリズム運動を30分、筋力づくり(レジスタンス)を15分とし、整理運動とリラクゼーションを10分とした。水温は30℃とし、水深は1〜1.1mであった。対象者はこれまでに特別な運動習慣を有しない高齢男女45名である(平均年齢73±6歳)。このうち運動群(E)は23人、対象群(C群)は22人とした。また対象群はE群のトレーニングが終了した後に引き続き、12週間の運動を実施した。水中運動の結果、E群では乳酸性閾値に相当する酸素摂取量(VO_2LT)、最高時酸素摂取(VO_2peak)は各々26,13%の有意な改善を認めた。筋力評価は油圧によるマシーン(ハイドラオムニトロン)を用いたが、4種類の油圧孔(ダイヤル2、5、8と11)を利用した4種類の運動様式(膝、肩、胸、腹背)下でパワーと最大トルクで腹背運動を除き、多くの条件で有意な増加を認めた。体脂肪(%fat)、脚伸展パワー、垂直跳び、サイドステップ、一秒量などにも有意な改善を認めた。一方、C群ではトレーニングによる変化を認めなかった。血液脂質関連諸指標についてはトレーニングによる変化は認められなかった。以上から高齢者の定期的な水中運動により全身持久性体力、筋力、体組成などに良好な効果が認められた。とくに膝や腰に傷害を有する高齢者においても運動に特別な制限をおこなうこともなく実施できたことから陸上の運動を制限されている高齢者にとっても有効な運動となるものとみられた。また、筋力づくりを加味した運動様式は従来のaerobicsのみの運動よりもトレーニング成果が期待できうるものと思われた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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