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1998 年度 実績報告書

水泳の初心者に安心して呼吸方法を指導するための生理学的な裏付けとプログラム作成

研究課題

研究課題/領域番号 09680124
研究機関国学院大学

研究代表者

原 英喜  國學院大學, 文学部, 助教授 (40181002)

研究分担者 山田 佳弘  國學院大學, 文学部, 講師 (90220417)
キーワード水泳 / 呼吸方法 / 鼻腔内圧 / 口腔内圧 / スイムミル / VTR分析
研究概要

水泳においては、適切に息継ぎを行うことが、一つの運動技術であり、さらに安全を維持するためにも重要なことである。しかし、初心者指導おいて、また熟練者においても、常に適切な呼吸を確保するための方法について、生理学的な根拠を明確に示した研究報告はあまり見られない。これは、水中での呼吸を定量的に測定することの困難さがあるためでもある。われわれは、水泳の熟練者が、水泳中に口からの呼気に先立って、鼻が水中にあるときから鼻から呼気を開始することに注目し、水中での呼息や呼吸停止の状態を水中VTRで観察した結果から、口や鼻からの呼息が目安になりやすいと推測した。そこで、呼息の強さを定量することを目的として、水中における鼻からの呼気の強さの測定方法の開発を試みた。
呼気圧の測定実験は、スイムミルにおいて行った。対象は、健康な男子大学生7名で、事前に目的や方法を十分に説明し、被検者の了解を得て実験を行った。呼息の強さを呼気圧を用いて測定した。得られた結果から、水圧と鼻腔内圧を比較すると高い相関を示し、水圧に対して鼻腔内圧を調整していることを伺わせた。また、鼻腔内圧は水圧より少しずつ高い値を示し、その差は統計上5%水準で有意な違いであった。水泳時の気管内吸水を防ぐなど幼児期以降の安全のためや、運動技術としての呼吸調節機構を明らかにすることは、水泳指導にとって極めて重要である。今回の実験により、水中での鼻腔内圧を測定できたことによって、鼻の周辺の水圧よりやや大きな鼻腔内圧により、鼻腔内に水が進入することを避けていることが明らかにされた。
以上より、鼻からの呼息に意識を払い、動作との協調や吸気のタイミングの取り方を指導することが、安全性や効率的な指導に役立つと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 原 英喜: "The development of measuring nasal pressure in water" The Biomechanics and Medicine in Swimming VIII. VIII. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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