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2000 年度 研究成果報告書概要

長距離走トレーニングが生体内活性酸素バランスに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 09680130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 体育学
研究機関日本体育大学

研究代表者

伊藤 孝  日本体育大学, 体育学部・衛生学公衆衛生学, 教授 (70060788)

研究分担者 鈴川 一宏  日本体育大学, 体育学部・衛生学公衆衛生学, 助手 (10307994)
木村 直人  日本体育大学, 体育学部・衛生学公衆衛生学, 助教授 (20225048)
研究期間 (年度) 1997 – 2000
キーワード夏季強化合宿 / 長距離選手 / 生体負担 / 免疫能 / 好中球 / 活性酸素バランス
研究概要

競技能力の向上を図る目的として、運動選手は一週間から一ヶ月にわたる強化合宿を実施している。本研究では、選手の健康管理および傷害発症の予防から、強化合宿時およびその後の回復時における生体の免疫機能の変化、特に好中球の活性酸素種産生能(ROM産生能)について、調査(1);男子長距離選手(n=11)を対象とし、夏季における4回の強化合宿期間中(約40日間)の変化、調査(2);女子長距離選手(n=7)を用い夏季強化合宿中および合宿後の回復時における変化について、それぞれ調査・検討を行った。採血は、早朝空腹時、安静状態にて正中皮静脈より11ml採取した。好中球のROM産生能は、ルシゲニンおよびルミノール依存性化学発光法におけるpeak height(PT;photon/sec)を用いて評価した。調査期間中における血清CPKはいずれも経日的に増加を示し、合宿後には両調査において有意な上昇が見られた。一方、調査(1)における好中球のROM産生能は、経日的に僅かに減少を示したものの、合宿後には逆にルミノール依存性化学発光によるPHは約2.3倍の上昇を示していた。したがって、調査(1)では、合宿中の運動ストレスに対して生体は適応を示していたと考えられる。それに対して調査(2)における好中球のROM産生能は合宿直後においていずれも有意に低下した。この結果から、調査(2)では、運動ストレスによる生体負担が高まり、免疫機能を抑制したと思われる。しかしながら、終了3日後には反対に著しく上昇し、さらに終了20日目においてもこれらの上昇は継続していた。この原因の一つとして生体内における恒常性の保持に、その後の代償的反応が相加的に加わったことがよりいっそう免疫機能を亢進させたものと推察した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 伊藤孝 他3名: "疲労の回復過程における駅伝選手の好中球ROS産生能の変化"日本衛生学雑誌. 54(1). 395 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 伊藤孝 他4名: "駅伝選手の好中球諸機能に及ぼす夏期強化トレーニングの影響"体力科学. 48(6). 894 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 伊藤孝 他5名: "女子駅伝選手の強化トレーニングが免疫期の変化に及ぼす影響"日本衛生学雑誌. 55(1). 251 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kyoko YAMAZAKI, Kaori ISHIZAKI, Kazuhiro SUZUKAWA, Takashi KUMAE and Takashi ITO: "Effects of summer camp on non-specific immunity in ekiden runner-Part 1 An application on reactive oxygen species generating ability of neutrophils to one of measurement items in field surveys"J.Phys.Fit.Nutr.Immunol.. (6)1. 57-64 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kazuhiro SUZUKAWA, Takashi KUMAE, Hatsuko ARAKAWA, Kaori ISHIZAKI, Takashi ITO and Iwao UCHIYAMA: "The combined effects of strenuous exercise and sleep disturbance on cells in bronchoalveolar lavage fluids in mature rats Jap."J.Phys.Fitness.Sports Med.. 46. 389-398 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takashi KUMAE, Hatsuko ARAKAWA, Kazuhiro SUZUKAWA, Kaori ISHIZAKI and Iwao UCHIYAMA: "A study on serum enzyme activity levels and subjective fatigue scores in university ekiden runners."Jap.J.Phys.Fitness.Sports Med.. 46. 189-200 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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