研究課題/領域番号 |
09680141
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研究機関 | 目白学園女子短期大学 |
研究代表者 |
奈良 雅之 目白学園女子短期大学, 基礎教育, 助教授 (00198384)
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研究分担者 |
本間 玖美子 目白学園女子短期大学, 英語英文科, 助教授 (30310379)
加藤 純一 目白大学, 人文学部, 助教授 (80265454)
小原 晃 目白大学, 人文学部, 教授 (60114055)
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キーワード | 大学教育 / 保健体育 / シラバス / 成績評価 / 実技科目 |
研究概要 |
平成11年度は、平成10年度の研究成果である大学保健体育講義科目の授業の「ねらい」「内容」「成績評価」の状況についてさらに考察を深めるとともに、保健体育実技科目についても授業の「ねらい」と「成績評価」が授業科目名や卒業要件、学校種別といった条件の違いによってどのような傾向を示すかについても検討した。その結果、以下のことが明らかとなった。 1、実技における授業の「ねらい」は「体育」という語を含む科目名も含まない科目も「技能向上」という項目の記載率が最も高かった。しかしながら、記載率をカイ二乗検定を用いて調べると「知識理解」「技能向上」という「ねらい」の項目は「体育」という語を含まない科目名の方が高く、「生涯スポーツ」「健康体力向上」という項目は「体育」という語を含む科目名の方が高かった。 2、実技科目における成績評価は「体育」という語を含む科目名も含まない科目も「出欠席」という項目の記載率が最も高かった。しかしながら、記載率をカイ二乗検定を用いて調べると「レポート」という項目は「体育」という語を含まない科目名の方が高く、「出欠席」という項目という項目は「体育」という語を含む科目名の方が高かった。 3、授業の「ねらい」と成績評価との関係についてカイ二乗検定を用いて調べてみると、「レポート」は「認知的領域」の学習成果を中心に評価する方法・観点であり、「出欠席」は「情意的領域」の学習成果を中心に評価する方法・観点であることがわかった。 4、学校種別に「知識理解」の記載ありと、授業の「ねらい」と成績評価の傾向をみると、大学では「知識理解」や「技能向上」に重点が置かれ、短大では「態度」や「価値観」に重点が置かれる傾向がみられた。 以上の結果から、保健体育実技科目の内容は、技能の向上や態度形成面を重視しつつも知識の理解に重点を置く方向と、技能の向上や知識の理解を重視しつつも健康・体力向上、生涯スポーツ、運動の楽しさ価値観の理解に重点を置く方向の2つの方向に変化しつつあるものと考えた。
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