本研究は、学習者が学んだことや創造したことをWebぺージ(参画型ホームページ)にまとめ、学習成果の共有とともに、情報発信能力の育成をはかることをねらいとしている。本年度は2年度であるが、主な経過と得られた成果は以下の通りである。 1.学習者参画型ホームページの作成法の検討 前年度に引き続き、筆者が担当する教育工学関連授業や公開講座において、ホームページづくりの実践を行った。そのホームページ作品の内容は、「まちづくり支援」、「自己紹介」、「学校紹介」などである。今年度は、短い時間で手軽にホームページが作成できる工夫を考えて試行した。具体的には、「作成支援ソフトの利用」、「サンプルページの修正」、「フロッピーディスクへ画像記録できるデジタルカメラの利用」などであり、一定の効果を得ている。 2.ホームページによる情報発信教育の諸問題の検討 ホームページを用いて情報発信するうえでの諸問題を整理・検討した。今年度は、とくに小中学校におけるホームページ作成と情報発信に関わる諸問題を、著作権・生徒のプライバシィ保護の側面から検討した。その結果、「インフォームドコンセント」の考えを導入して、保護者の理解を得ることが、一つの方向性として示せた。
|