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1998 年度 実績報告書

インターネットを利用した「教育相談システム」の実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680222
研究機関岡山大学

研究代表者

近藤 勲  岡山大学, 教育学部, 教授 (50033361)

研究分担者 長畑 秀和  岡山大学, 教育学部, 助教授 (70135672)
古市 裕一  岡山大学, 教育学部, 助教授 (80116095)
山本 秀樹  岡山大学, 教育学部, 教授 (40032940)
キーワードインターネット / 多地点テレビ会議システム / 教育相談システム / 教師支援システム / 実用化研究
研究概要

学校における主要な今日的課題の一つとして,登校拒否,いじめ,校内暴力など,教育相談に関わる問題が噴出し,学級崩壊さえ生じている.この課題に緊急に対応するため,教育相談に関わる教師支援システムをインターネットを利用した多地点テレビ会議システムで実現しようという本研究のねらいは,ほぼ達成された.
本研究の実施によって,以下の知見と成果を得た.
(1) インターネット接続を実現した学校は,年々増加し全国公立学校約38,000校の1割程度(平成10年12月末)に至っていると推定される.しかし,映像・音声データの高速データ伝送ができる回線契約を実現している事例は,そのうちの半数に留まると推定される.
(2) 多地点テレビ会議システムを有効に活用するために不可欠なリフレクターの機能・条件設定によって,コンピュータセキュリティが保証される見通しを得た.すなわち,リフレクターへの参入時に暗証番号の設定,IPアドレスの指定などで利用者を限定できる.
(3) 国立大学・研究機関専用学術情報ネットワークSINETと民間のコンピュータネットワークとの接続ノードにおける伝送速度(推定20〜30Kbps)が,きわめて遅いことが平成9年末に分かった.
(4) INS64契約している教師個人宅とのテレビ会議システムは,トラフィックが軽負荷であれば,ある程度実用に耐える見通しを得た.しかし,予想以上に回線速度やトラフィックの影響を受けやすい.
(5) 多地点テレビ会議システム用ソフトの機能並びに使用機種が異なっても,端末間の映像・音声及びリフレクターの送受回線速度の設定を調整することによって,解決できる見通しを得た.
(6) 2点間またはそれ以上のサイトで映像・音声・テキストを通してコミュニケーションを維持する機能は,ほぼ可能であることが分かった.
(7) 実際に教育相談システムとして運用するには,ハードウェア以上に大学と教育センター・教師個人間での機関同士の調整,専門家の確保,時間調整,機密保持など,ソフトウェアの面で解決しなければならない課題が多い.本システムを実用化させるためのハードウェア面の課題はほぼ解決できる見通しであるが,ソフトウェア面の組織化,職務化,予算化など,強制力を伴う対策が望まれる.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 近藤勲,古市裕一,木村裕子,松下文夫: "インターネットを利用した教育相談システムの可能性の一検討(3)-テレビ会議システムを応用して-" 日本教育工学会研究報告集. JET97-1. PP.43-50 (1997)

  • [文献書誌] 近藤勲,古市裕一,平松茂,原範幸,瀬崎強一,佐々木弘記,松下文夫: "多地点テレビ会議システムを用いた教育相談システムの実用化の一検討-教育相談に関わる教師支援体制の構築をめざして-" 日本教育工学会研究報告集. JET97-4. PP.9-16 (1997)

  • [文献書誌] 近藤勲,古市裕一,平松茂,原範幸,瀬崎強一,佐々木弘記,松下文夫: "インターネットを利用した教育相談システム実用化に伴う課題の一検討" 日本教育工学関連学協会連合第5回全国大会論文集(第2分冊). JCET1997. PP.273-274 (1997)

  • [文献書誌] 近藤勲,古市裕一,平松茂,原範幸,瀬崎強一,佐々木弘記,松下文夫: "多地点テレビ会議システムを用いた教育相談システムの実用化への検討" 日本教育工学研究報告集. JET97-6. PP.7-14 (1997)

  • [文献書誌] 近藤勲,古市裕一,平松茂,原範幸,瀬崎強一,佐々木弘記,松下文夫: "インターネットを利用した教育相談システム実用化への課題とその検討" 日本教育工学会第14回大会講演論文集. JET1998. PP.213-214 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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