研究概要 |
ネットワークの導入が教育現場に進む中,特に外国の教育機関との交流を進めることを考えた場合,この新しいツールをどのような場面で利用するのが望ましいのか,また,教師の意識はどのように変わるのかを研究した. まず,本校および協力校(富山県内高等学校)と,英国北アイルランドのハイスクール(Glengormley High School)との交流プログラムを策定し,学生間交流を促進させるための基礎条件について各方面と議論を行った. その結果,日本と北アイルランドの教師・学生間で,いくつかの点で意識の違いが明確になった.その中でも一番大きな違いは,自国の文化の認識度と他国の文化へ興味関心度であった.これがネットワークの教育利用に対する意識の違いにもつながることがわかった. この問題を解決するために,担当教師同士で定期的に議論を行う必要が出てきた.その結果,教師にもネットワークに対する意識の変化が見られ,指導する姿勢も変わってきた. 次に,北アイルランド側の担当者と共同で,新しい交流内容を提案した.具体的には,学生の国際理解の意識を高めるために,WWW上で意見交流を行うように設定したこと,英語力の不足を補うために,翻訳のサポート体制を整えたこと,テレビ会議の実施によって学生の交流意欲を高める工夫をしたこと,等が挙げられる.今年度はそのプランを元に学生間交流を行った. また,ネットワークを積極的に活用した場合にかかる費用面での調査研究を行い,費用を協力して負担する費用分担モデルを作成した.これには協力ゲーム理論を用いた.
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