1. 本年度計画の概要: 本年度の計画は、平成9年度の計画を受けて、(1)チゼック授業の文化的背景解釈の加味、(2)雑誌『教育美術』から分析用実践報告の選定、(3)雑誌『教育美術』の実践報告に関する資料調査、並びに児童美術教育関連図書・資料の閲覧および複写収集、(4)雑誌『教育美術』の実践報告の分析などであった。 2. 本年度の成果: 勤務先変更により研究計画の実施方法の一部を上記のように急遽変更し実施した。主に金沢大学図書館および研究室に収集・保管中の未整理の関連資料・図書を閲覧・複写をし直し資料の確保を再度行った。その過程で、チゼックや日本の教師のもつ指導観・子ども観・教材観、コミュニケーション構造の特徴を描ける方向になってきた。 3. 今後の課題: 年度途中の任地変更及び授業消化のための併任は研究の推進に多大な影響をもたらした。その結果、資料の複写や関係図書類の管理換えの問題、新任地での施設状況、併任による研究時間の不足等が生じ、当初の研究計画通りの実績を得られないところもあった。よって、11年度の研究では、10年度の研究計画中、不十分な達成課題を早急に消化し、期待される研究成果を報告したい。主として、再度必要な補充研究として、チゼック授業の授業展開・構造の特徴分析、雑誌『教育美術』における分析用実践報告の選定と分析を行い、3年目の研究計画につなげることとする。
|