研究課題/領域番号 |
09680254
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
奥野 信一 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (60281028)
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研究分担者 |
上田 正紘 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (30036420)
牧野 亮哉 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (40008032)
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キーワード | 技術・家庭科 / 電気学習 / 回路構成実験 / 回路図構成課題 / 指導方略 |
研究概要 |
回路構成実験および回路図構成課題を通して、被験者のつまずく箇所と意味を明らかにし、小学生や中学生が回路を組んだり、回路図を構成したりする際の一般化・方略化・ルーチン化をめざす。さらに、その成果をもとに、各学校種における授業における指導方略を提案する。 本年度は中学生の技術・家庭科電気領域における学習での回路構成実験および回路図構成課題を取り上げ、それぞれの実験や課題における望ましい回路素子や課題例を検討した。その結果、中学2年生の場合、学習初期の段階ではシンボルを用いた回路(回路図)よりも具体物を用いた回路(回路図)の方が理解しやすいと考えているが、2時間の学習後にはシンボルを用いた内容の方が理解しやすいと考えるようになった。授業に供する回路素子として、日頃生活している上で使用している実物が好ましいが、大きさや値段等を考慮した場合、実物素子のモデルが実物の次に好ましいと考えられる。回路構成では、このような電気素子を用いて、1負荷-1開閉器を基本形として、日常生活の中に回路構成実験あるいは回路構成課題を見出すことにつとめた。その結果、l負荷-2開閉器、l負荷-3開閉器、l負荷-4開閉器、2負荷-1開閉器、2負荷-2開閉器・・・というような種々の素子の組み合わせを工夫した上で、モデル的な回路(回路図)からより実用的な回路(回路図)へ、単純な回路(回路図)からより複雑な回路(回路図)へと回路構成実験と回路図構成課題を組織することによって、学習者は主体的に学習に取り組みながら確実に電気回路に関する諸能力が向上することが明らかになった。 また、認知的学力面では性差は見出せなかったが、精神運動面や情意面ではやや男子生徒が女子生徒よりも良い結果を残した。 これらの結果は、平成13年度の福井大学教育実践研究に発表する。
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