中学生及び高校生を対象に、筆者の作成した、プログラミング言語(BASiC)の標準的な指導散程に基づいて、実験授業を行ない、プログラミング学習要因の構造的関係について調べた。合計14時間(学校教育における時限数)にわたり、中学生及び高校生にプログラミングを指導した後、学習到達度評価テストを実施しその後解答と解説を行ったあと、再度用紙を配布して、解答解説を行った通り解答を再現できた者を「到達者」、再現できなかった者を「非到達者」として両者を区別した。 そして「到達者」と「非到達者」のプログラミング、学習態度、実習巧〓性、他教科の学習到達度、個人のパーソナリティーなどの特質を、指導した教師の生徒評価、他教科教師の生徒評価、生徒自身の自己評価の各側面からの評価を因子分析し、それらの因子間の相関、重相関分析を行った。その結果プログラミング学習には、理数系学力以上に「がんばり」「独立性」と名づけられる内的要因が重要であることがわかった。
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