教室における異文化間コミュニケーションの評価に関する研究

1997 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09680305
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 研究機関: 国立国語研究所
• 研究代表者: 石井 恵理子 国立国語研究所, 日本語教育センター日本語教育指導普及部, 日本語教育推進企画研究官 (90212810)
• 研究分担者: ロラン マリージョゼ 国立国語研究所, 日本語教育センター日本語教育指導普及部, 研究員 (90257808) ; 林 さと子 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (50228574) ; 清水 百合 九州大学, 留学生センター, 助教授 (90274539)
• キーワード: 多文化混在クラス / 教師観 / 学習者観 / BALLI / 教室研究

研究概要

本年度は、教室内のおける異文化間コミュニケーションの評価とその変容に関して、国立大学の留学生センターで開講している多文化混在の日本語クラスを対象に、以下の方法でデータを収集した。
1)学習者に対して、言語学習に関する信念について、BALLI(Beliefs About Language Learning Inventory,Horwitz 1987)により調査した。
2)学習者に対して、教室内と教室外、母国と日本における対人接触場面の意識と行動および教師観・学習者観について、アンケート調査を行った。
3)学習者に対して、教室での学習活動に対する参加意識、他の学習者・教師の行動について、1人当たり1時間程度のインタビュー調査を行った。
4)教室活動および学習者に対する教師の意識、評価の視点について当該クラスを担当する2人の教師間における授業内容の引継ぎミーティングを録音した。
1)〜4)について、現在データの整理、分析を行いつつ、調査の観点および方法についての検討を行っている途中である。今回得られたデータによりさらに観点を明確化し、来年度は調査対象を拡大してのアンケート調査とによる量的なアプローチと、今回対象とした学習者に対して意識変容等を詳細に見る調査との二方向で研究を進める予定である。