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1997 年度 実績報告書

構成的アルゴリズム論に基づくプログラム最適化とその実現法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680326
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

武市 正人  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011165)

研究分担者 高野 明彦  (株)日立製作所基礎研究所, ソフトウェア研究プログラム, 主任研究員
田中 哲朗  東京大学, 教育用計算機センター, 助教授 (60251360)
岩崎 英哉  東京農工大学, 工学部, 助教授 (90203372)
キーワード構成的アルゴリズム論 / プログラム最適 / 融合変換 / 組変換
研究概要

構成的アルゴリズム論(Constructive Algorithmics)は、1980年代後期に提案されたプログラムの運算法(calculus)であり、プログラムを変換するための運算規則(calculational rules)を組織的に構築するための理論である。構成的アルゴリズム論では、カテゴリ論に基づく少数の強力な変換規則によってプログラムを構成的に扱う。この運算手法は他のプログラムの変換手法には見られない特徴をもっている。本研究では、構成的アルゴリズム論に基づいて、効率のよい逐次・並列関数プログラムを導出するための運算規則とそれをプログラムに適用するための運算アルゴリズムを開発することを目的とする。
本年度は、効率のよくないプログラムから効率のよいプログラムへの変換、逐次プログラムから並列プログラムへの変換などをとりあげ、実際に言語処理系に組み込んでその評価を行なった。構成的アルゴリズム論に基づくプログラムの運算手法に関する研究成果として、組変換(tupling transformation)の運算法、相互再帰的なプログラムに対する融合変換(fusion transformation)の運算法を提案した。また、プログラムの運算法を用いて逐次プログラムから並列プログラムへの変換方式として、新しい並列化定理を提案するとともにプログラムを並列化するためのプログラム運算システムを与えた。さらに、融合変換を実現する実験システムHylo Calculatorを作成し、実用的なプログラムを対象としてプログラムを変換するシステムを実現し、プログラムの使用する計算資源(時間・ヒ-プ使用量)を解析することによってシステムの有効性を示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Z.Hu, M.Takeichi, W.N.Chin: "Parallelization in Calculational Forms" 25th ACM SIGPLAN-SIGACT Symposium on Principles of Programming Languages. 316-328 (1998)

  • [文献書誌] Z.Hu, H.Iwasaki, M.Takeichi: "Formal Derivation of Efficient Parallel Programs by Construction of List Homomorphisms" ACM Transactions on Programming Langauges and Systems. 19 (3). 444-461 (1997)

  • [文献書誌] Z.Hu, H.Iwasaki, M.Takeichi, A.Takano: "Tupling Calculation Eliminates Multiple Data Traversals" 2nd ACM SIGPLAN International Conference on Functional Programming,Amsterdam. 164-175 (1997)

  • [文献書誌] Z.Hu, M.Takeichi: "A Calculational Framework for Parallelization of Sequential Programs" IPSJ International Symposium on Information Systems and Technologies for Network Society. 102-109 (1997)

  • [文献書誌] 尾上 能之, 胡 振江, 武市 正人: "HYLO システムによるプログラム融合変換の実現" 日本ソフトウェア科学会第14回大会論文集. 447-480 (1997)

  • [文献書誌] 胡 振江, 武市 正人: "Synthesizing Calculational Laws for Parallelization" 日本ソフトウェア科学会第14回大会論文集. 481-484 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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