研究課題/領域番号 |
09680331
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
富田 悦次 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40016598)
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研究分担者 |
高橋 治久 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (90135418)
若月 光夫 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30251705)
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キーワード | 組合せ最適化 / 極大クリーク / 最大クリーク / 最大重みクリーク / 色彩問題 / 近似アルゴリズム / Dominating Set / 学習理論 |
研究概要 |
先ず、グラフ中の極大クリークを全て抽出するアルゴリズムを完成させ評価を行った。本アルゴリズムは、小さいクリークから出発してそれを遂次より大きいクリークへと拡大させ、それが極大となるまで遂次的に進めて行く深さ優先探索を、必要かつ十分である様に行い、節点数当りの時間計算量の理論的評価が最適となっていることを示した。更に、本アルゴリズムを実働化して、他の同目的アルゴリズムと実験的な比較評価も行い、本アルゴリズムが非常に高速であることを示した。続いて、グラフ中のクリークで、最大であるもの1個だけを抽出するアルゴリズムも、巧妙な手法を導入することにより一層の改良を達成し、それをランダムグラフ、及びDIMACSのベンチマーク用グラフに適用した評価実験を行い、本アルゴリズムが他のアルゴリズムに比べて格段に高速であることを確認した。また、この手法を重み付きグラフの最大重みグラフ抽出の効率化にも適用し、その高効率性を実験的に明らかにした。更に、ニューラルネットワークと遺伝的アルゴリズムの手法を用いることにより、重みなしグラフにおける近似最大クリークを効率よく抽出するアルゴリズムの改良も行い、その有効性の実験的評価を与えた。 以上のアルゴリズムの手法を基にして、グラフの厳密彩色を行う分枝限定アルゴリズムを開発し、DIMACSのベンチマークグラフに適用して、その高速性を確認した。更に、グラフ中の最小Dominating Set抽出問題や巡回セールスマン問題に対する一層の効率化も行い、その有効性を実験的に示した。 また、計算論的学習の問題を組合せ最適化問題としてとらえ、質問応答を積極的に利用した、単純決定性言語に対する新しい学習方式を開発し、時間計算量の多項式性も確立した。
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