研究概要 |
本年度における研究は、研究計画に従い,以下を行った. (1)ニューラルネットワークモデルの検討 これまで我々が提案してきた並列アルゴリズムに基づき、最適化問題を解くためのニューラルネットワークモデルを提案した。ニューロン単体機能については、ニューロン関数機能(ニューロンの発火条件を決める閾値関数、解の収束性を左右するヒューリスティック演算手法)の検討を行い、マキシマムニューロンモデルを提案した.これらの検討では、いくつかの問題についてソフトウェアシミュレーションによる性能比較を行い、最適モデルを決定した。 (2)可変構造アーキテクチャの基本構造の検討 可変構造アーキテクチャの基本構成法を提案した.既存の可変構造アーキテクチャを有するFPGAに関して調査を行ったが,構造設定の変更時に時間を要するなど問題点が存在することが解った.検討の結果、構造設定値をSRAM(Static RAM)に複数保存し、それらを切り替えることによって多くの機能を一度に切り替えることができ,また使用されていない設定を回路動作中にシステム外から書き換えられるというアーキテクチャを考案した.本回路の基本構成は、ニューラルネットワークモデルを実現する可変演算部、ニューロンの結合トポロジーを実現する可変相互結合部からなる。本年度は、特に可変演算部の内部構成を回路記述言語SFLを用いて実現し、ソフトウェアシミュレーションにより性能評価を行った.
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