研究分担者 |
森岡 澄夫 日本アイ, ビー・エム株式会社・東京基礎研究所, 研究員
岡野 浩三 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (70252632)
北道 淳司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20234271)
東野 輝夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80173144)
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研究概要 |
通信プロトコル向けのハードウェア回路自動合成手法の考案を目的に,本年度は,複数並行プロセス間のマルチランデブ(複数並列プロセス間で同期をとってデータ交換を行う処理)等を含むLOTOS仕様のハードウェア化の方法の考案と,例題による予備実験などを行った. 1.LOTOSから並行EFSM群への変換法の考案 並行,同期,選択,割り込みなどの処理を含む通信プロトコルの仕様を形式記述言語LOTOSで記述する.本研究では,まず,一部クラス制限のあるLOTOS仕様をそれと等価な複数個のレジスタ付き有限状態機械群(EFSM群)に変換する方法を考案した.それらのEFSM間にはマルチランデブが指定される.また,その手法に基づき,各EFSMの動作仕様とマルチランデブ指定を自動導出するプログラムを作成した. 2.並行EFSM群をハードウェアを実現する方法の考案 EFSM間のマルチランデブを実現するためのデータ転送法として,ハンドシェイクによる方法に加えて,同じクロック時刻で同期条件を判定し送受信データを交換する方法を考案し、ハードウェア回路で効率よくマルチランデブを実行する方法を考案した. 3.回路の合成実験・評価 自動合成系作成のための予備実験として,回路合成系パルテノンを用いて幾つかの例題仕様に対して上記の方法による回路合成を行って,回路規模や遅延時間などが妥当であることを確認した. 以上の成果について,電子情報通信学会の研究会や論文誌で発表した.
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