研究概要 |
視覚障害者用の補助装置である音響的視覚代行装置に適用することを目的として、画像の背景に対する動きの速度と位置情報を抽出する,wavelet変換を利用した空間フィルタを提案し,シュミレーションを行った.適用目的として考えている視覚代行装置は画像をオンラインで音響に変換し,主に音像定位を利用して位置認識するもので,汎用ハードウェアによって構築されている.そのため必要とされる処理手法には,「大まかな位置検出でよいが簡便なアルゴリズムを持つ」という性質が望まれる.提案する手法は空間フィルタ法による速度計測をベースにしたもので,周波数分解能と位置分解能を同時にもつwavelet変換の中でも高速演算が可能な正規直交系を空間フィルタとして利用することによって,目的とする機能を実現している.シミュレーションにおいては,正弦波信号及び実動画像に対する処理で提案手法の特性を確認した.
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