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1997 年度 実績報告書

語彙の共起制約を含む複合化確率文法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680370
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

日高 達  九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (30037931)

研究分担者 市丸 夏樹  九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (80274497)
冨浦 洋一  九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (10217523)
キーワード確率文法 / 語彙の共起制約 / 係り受け関係 / 複合化確率文法
研究概要

1.語彙の共起制約を包含する文脈自由文法の構成法
統語範疇(品詞)に基づく自然言語の句構造文法を,(統語範疇,head word,function word)の3組に基づく句構造文法に組み変えることにより,統語範疇の構造制約と語彙の共起制約の両方を満足する文脈自由文法の構成法を提案した.ここで,語彙の共起制約とは語の係り受け関係と文節における付属語の連接条件を指している.
この研究成果は,従来難しいときれてきた,語彙の共起制約の句構造文法への組込み法を与えた点で評価に値する成果である.
2.語彙の共起制約の集約化
(統語範疇,head word,function word)の3組を新しい統語範躊として句構造文法を構成すると文法規則の数が膨大になることを抑えるため,head wordを語のシソ-ラスにおける上位語に制限する.しかし,head wordの領域制限は語彙の共起制約の過剰な単純化を意味し,非文を生成することによる曖昧さの増大を招来する.そこで,事例コーパスに現れる語彙の共起制約の統計的な特徴を,確率句構造文法の確率パラメタに吸収することにより,曖昧さの増大に対処することを提案し,これを実現するためのパラメタ推定法を与えた.
3.小規模事例コーパスによる確率パラメタ推定法
小規模事例コーパスを用いて確率文法の確率パラメタ(書換え規則の適用確率)を最尤推定法により推定すると,多くの書換え規則の適用確率が0になってしまい,したがって統語解析不能な文が大量に発生する.この問題に対処するため,書換え規則の適用確率を一定値以上に制限した確率文法モデル上で最尤推定する推定式を与えた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 日高 達: "係り受け制約を組み込んだPCFGの評価" 九州大学大学院システム情報科学研究科報告. 2巻・1. 93-98 (1997)

  • [文献書誌] 冨浦 洋一: "K-NN推定法に基づく統語的あいまいさの解消法" 電子情報通信学会論文誌. J80-D-II・9. 2475-2481 (1997)

  • [文献書誌] 冨浦 洋一: "スパースな学習データにおける確率係り受け文脈自由文法のパラメタ推定法" 電子情報通信学会 言語理解とコミュニケーション研究会. 29〜34. 25-31 (1997)

  • [文献書誌] 日高 達: "名詞句「NPのNP」の意味構造推定のための名詞の統語範疇の獲得" 情報処理学会 第55回全国大会. 2-220-221 (1997)

  • [文献書誌] 日高 達: "複合化確率文脈自由文法の提案" 情報処理学会 第55回全国大会. 2-354-355 (1997)

  • [文献書誌] 日高 達: "係り受け制約を表現するスパースデータに頑強な確率文脈自由文法の構成法" 電気関係学会九州支部 第50回連合大会. 281 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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