研究概要 |
昨年度末に構築したプロトタイプ・システムについて、今年度の5月、情報知識学会第6回研究報告会で発表した。このプロトタイプ・システムは日本語データの検索・表示機能を持つ点が特徴であり、Japan-MARCのデータを対象とし、データベースを持つZ39.50サーバと、検索ユーザが使用Z39.50クライアントで構成される。このシステムは基本の検索機能であるキーワードのAND/OR検索、前方一致・後方一致検索だけでなく、検索結果集合同士のAND/OR機能も持つ。クライアントはGUIベースで、インターネット上の他のZ39.50サーバと接続し、検索し、結果を表示する。なお、このシステムに関する発表の書誌データは次のとおりである。江草由佳,真野泰久,宇陀則彦,石塚英弘Z39.50プロトコルによる日本語書誌情報検索システム,情報知識学会第6回研究報告会講演論文集,p.29-36,(1998) また今年度は、大量のデータであっても検索結果を速い応答速度で表示できるようにするためのサーバの機能改良、より使いやすくするためのクライアントのエンド・ユーザ・インターフェースの改良などを行うとともにZ39.50に基づく検索システムが進んでいる米国の状況を調査した。 なお、Z39.50はANSI(American National Standards Institute)による標準情報検索プロトコルであって、クライアント・サーバ・モデルを採用し、検索集合の保持を可能にする規格である。
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