視覚障害者のための点字図書館管理システムを開発するために次の計画・方法を考え研究を遂行した。大量のデータを処理するには、PCサーバーパソコンを接続し、ネットワークシステムを作成した。そして、データベース管理ソフトウエアを用い点字図書館の協力を得て、次のようなシステムをWindowsシステム環境下で、構築した。 (1) 図書業務支援システムの開発、各種データベースを作成した。図書業務の中心は、検索であるが、データの入力、修正、削除、印刷などを行えるシステムを構築した。検索項目は、NDC番号、書名、著者名、及びその組み合せにより検索を可能にした。 (2) 雑誌業務支援システムの開発を行った。図書業務とは、データ内容が異なるので、検索項目は違ってくるが、行われる業務はほぼ同じであり、システムはほぼ完成した。 (3) 利用者業務支援システムを開発した。利用者という人間に対する情報のデータベースとなるので、図書・雑誌とはデータ項目が相当異なる。行われる業務の画面は図書業務、雑誌業務とほぼ同じに統一され、画面操作上のミスを防ぐようにした。 (4) 貸出業務システムを構築した。この業務は、特に視覚障害者職員が行うことを考慮して作成する部分である。メインとなるデータベースは貸出データベースであるが、補助データベースとして貸出記録データベース、返却データベースを使用した。 (5) 各種統計資料の作成を可能にする。ここでは受入統計表という内部資料の作成を行う。受入れられた蔵書が、受入種別とNDCによって表形式で作成される。これらは月別、年別、全蔵書別に作成できるようにした。 (6) 目録作成を可能にした。図書館の中で目録印刷は重要な業務であり、すべてコンピュータで打ち出せるようにした。
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